原口元気が語る世界のドリブラーの凄みとは? 「トライできる選手が日本にはいない」

2018年02月03日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

サッカー選手の武器であるスパイクへのこだわりは?

2014年夏にドイツへ渡り、世界の舞台で研鑽を積む原口元気。名手たちとのマッチアップで学ぶことは多いようだ。写真:ナイキ

 強引なまでに突破を試みる真のドリブラーは、日本では希有な存在だと言える。えてして周囲を気遣って、どこか遠慮がちになるからだ。
 
 そうしたなかで、ブンデスリーガ2部のフォルトゥナ・デュッセルドルフに所属する日本代表MFの原口元気の存在は、特筆すべきものがある。
 
 2008年に浦和レッズでトップチーム・デビューを飾り、プロの舞台に足を踏み入れて以来、持ち味の切れ味鋭いドリブルで、日本とドイツの観客を魅了してきた原口。そんなアタッカーの愛用するスパイクへのこだわりと、世界のドリブラーたちと日本人プレーヤーの違いを聞いた。
 
―――◆―――◆―――
 
――ナイキのスパイク『マーキュリアル』は履き始めて何年目になりますか?
 
「2010年くらいからなので、8年目になりますね。浦和レッズにいる頃から好んで履き続けています」
 
――どんなところが気に入ってますか?
 
「僕の持ち味であるスピードを助けてくれる軽さはかなり気に入ってます」
  
――スパイクにこだわりはありますか?
 
「やっぱり『とにかく軽い』ことです。あとは踏ん張った時に足元がブレないこと。これを重要視してます」
 
――日本のピッチと海外のピッチは芝の硬さや長さなどに違いがあるかと思いますが、試合によってスパイクのタイプを変えていたりするのでしょうか?
 
「絶対に変えますね。ヨーロッパの冬場のピッチっていうのは本当に緩い。僕自身は固定式が好きなんですけど、それだとプレーできないのでよく取替式に変えます」
 
――『マーキュリアル』というと鮮やかなデザインが印象的ですが、こだわりはありますか?
 
「インパクトのあるスパイクが多いですよね。僕は印象的なプレーをしたいと思っているので、そういう点で自分にマッチしていると考えてます」
  
――派手なスパイクとシンプルな色合いのスパイクのどちらが好みですか?
 
「好きな色、嫌いな色っていうのは、もちろんありますけど、どちかと言えば、インパクトの強いデザインのほうが好きですね」
 
――ちなみに今までのスパイクで思い出に残っているデザインはありますか?
 
「2011年に履いていた紫色のデザインのスパイクがあるんですけど、それは強く残ってますね」
 
――それはなぜ思い出に?
 
「1年目、2年目と僕はプロとしてあまり上手くいっていない中で、3年目は得点を取れるようになったりとか、プロとしてやっていく自信がついた年で、その時に履いていたスパイクなんです。普段はあまり験を担いだりしないんですけど、その年はデザインが変わっても、紫のスパイクを履き続けてましたね」
 
――『マーキュリアル』といえば、クリスチアーノ・ロナウドやネイマール、エデン・アザール、フランク・リベリなどのドリブラーたちが愛用しているモデルです。海外のドリブラーに対するイメージはありますか?
 
「普通のスピード感も凄いんですけど、読まれていてもいけるようなところが他とは違いますね。チームが局面を変えて欲しいと思っているときにトライできる選手っていうのは、日本人にはいない。海外は状況に応じたチームの期待に応えられる特別なクオリティーを持った選手が多いなと思います」
 
――原口選手も浦和時代から強引な仕掛けを披露していましたが、その辺は意識してトライしてきたのでしょうか?
 
「そうですね。もちろん、行き過ぎてチームに迷惑をかけることもあるので、バランスを取りながらですが、行ける時はトライしたいと思っています」

取材・文:羽澄凛太郎(サッカーダイジェストWEB)
協力:ナイキジャパン

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