獲得の前に放出を!「1月中にバルサを出ていきそうな選手」を地元紙がリストアップ

2018年01月05日 山本美智子

もっとも難しい状況に置かれているのは…。

指揮官の構想から完全に外れているアルダだが、高額年俸がネックとなり、いまだ移籍先が見つからず。(C)Getty Images

 2017‐2018シーズンの前半戦を首位で終えたバルセロナ。敵地でのクラシコに完勝し、2位のアトレティコ・マドリーに勝点9差をつけるなど、その戦いぶりにはまるで隙がない。

 ただその一方で、新加入FWのウスマンヌ・デンベレや守備の要であるサミュエル・ウンティティを負傷で長期間失うなど、すべてが順調に進んだわけではなかった。冬の移籍マーケットでの補強をめざしているのも、そうした穴を補填するためだが、新たに選手を獲得するには一部の選手を放出する必要がある。

 スペイン紙『Sport』は、今冬の放出候補の具体名を5人挙げている。

 ひとり目は、12月中旬に、8か月におよぶ膝の負傷からようやく完治通告を受けたラフィーニャ。とはいえ、このブラジル代表MFの場合は完全に手放すわけではない。有力なのは「セルタへのレンタル移籍」だという。以前にもプレーしていた古巣で、前バルサコーチのファン・カルロス・ウンスエ監督の指導の下、プレーリズムを取り戻させようという考えだ。「数週間以内に決まる」と報じられている。

 ふたり目は、デンベレの戦線復帰で今後さらに出場機会が減少しそうなジェラール・デウロフェウだ。現在はインテル・ミラノから、2019年夏までの1年半のレンタル移籍のオファーが届いている。また同じくインテルからは、右サイドバックのアレイシ・ビダルへのオファーも届いており、こちらは完全移籍での獲得を狙っている。A・ビダルにはインテル以外にA・マドリーも興味を示している。

 冬に出ていくことを公言したハビエル・マスチェラーノは、1000万ユーロの移籍金と引き換えに中国の河北華夏幸福へ向かうことがすでに決まっているが、もっとも難しい状況に置かれているのが、入団3年目のMFアルダ・トゥランだ。

 ここまで、すべてのコンペティションで出場がないことから、アルダがエルネスト・バルベルデ監督の構想に入っていないのは明らかだが、800万ユーロ(約10億4000万円)とも言われる高額年俸がネックになって身動きが取れずにいる。

「200万ユーロ(約2億6000万円)まで減俸を受け入れる」という報道も一部にあり、母国トルコでは相変わらずの人気を誇るが、それでも条件面で折り合いがつくかどうかはまた別問題だ。

 ピッチの上では順風満帆に見えるバルサだが、これらの"宿題"を片付けないかぎり、後半戦も前半戦と同様のペースで勝点を積み上げられるとは限らない。

文●山本美智子(フリーライター)
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