【選手権】J内定の佐藤颯汰が1得点・1アシスト。それでも自己評価は「60点」!?

2018年01月02日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

「もっとゴールに絡む回数を増やす必要がある」

佐藤颯は9分に同点弾を沈めると、19分にはサイドを抉って河原の勝ち越しゴールをアシスト。「J内定」の名は伊達じゃない。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[高校サッカー選手権2回戦]日章学園4-1佐賀東/1月2日/味フィ西
 
「今日の出来は60点。もっとゴールに絡む回数を増やす必要がある」
 
 佐賀東に快勝したあとのミックスゾーン。日章学園の佐藤颯汰は気を引き締めるように自身のプレーを振り返った。結局、シュートは前半に放った1本のみ。ワントップに入ったのだから、との気持ちが彼を駆り立てる。
 
 とは言うものの、69分に木津蒼との交代でピッチを退くまでのパフォーマンスは悪くなかった。なにしろ1本のシュートは9分の見事な同点弾。そして19分にはサイドを抉り、「見えたから」と事も無げに河原淳にパスを出して勝ち越しゴールをアシストした。
 
 それだけではない。チャンスシーン以外でも存在感は抜群だった。佐藤颯がひと度ボールを持てば、ひとりのDFではボールを奪えない。ふたり掛かりで進路を塞ぎ、挟むように身体を寄せてなおバックパスさせるのが精一杯だった。
 
 決して「J内定」「ギラヴァンツ北九州入り」に恥じないプレーぶり。新チームが始動してからFWにコンバートされたことを鑑みれば、なおのこと文句など出ないだろう。しかし、本人は不満げに言葉を紡ぐ。
 
「決定機をすべて決めるのがベスト。勝ち上がれば対戦相手はどんどん強くなっていくので、チャンスは少なくなる。それを決め切らないと……」
 
 目標はもちろん全国制覇。そして次戦は夏の王者・流経大柏と当たる。今大会通算3ゴールのエースが、狙っている得点王に輝くような活躍を披露すれば、決して難敵撃破と頂点も夢ではないだろう。
 
 その時は、笑顔で「100点!」と言ってくれるだろうか。より自信を持ってプロの道を歩んでくれるだろうか。なんにせよ、まずは明日の3回戦を心待ちにしたい。
 
取材・文●古田土恵介(サッカーダイジェスト編集部)

【選手権PHOTO】2回戦 日章学園 4-1 佐賀東 佐藤颯太の同点弾から流れを引き寄せ日章学園が3回戦進出!

 
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