最終目標はバルセロナ! 森岡亮太が描く欧州最高峰へのイメージ(前編)

2017年12月27日 高村美砂

「サッカー選手としての自分を客観視することが増えた」

ベルギーで確実に存在感を強める森岡。ポーランドでの経験が大きいと語る。(C) Getty Images

 自身にとって海外における2つめの所属クラブ、ベルギー1部リーグのワーストランド・ベベレンで存在感を示し続ける森岡亮太。その活躍は目覚ましく、開幕戦のRCゲンク戦からウインターブレイクによる中断までの21試合、すべての試合に先発し、うち18試合でフル出場を続けている。しかもゴール数はリーグ6位の『7』、アシスト数はリーグ2位となる『9』という活躍ぶりだ。そうした姿が日本代表・ハリルホジッチ監督の目に止まり、11月には14年以来、約2年半ぶりとなる日本代表にも復帰を遂げた。
 
 そうした現在の躍進を語るにあたり、森岡がキーになったと振り返るのが16年に初の海外移籍を実現したシロンスク・ヴロツワフ(ポーランド)での時間だ。幼少の頃から「いつか、バルセロナでプレーできる選手になりたい」という夢があり、そこに近づくための第一歩として踏み出した海外移籍だったが、移籍したての頃は思うように試合に絡めず、何度も頭を悩ませて苦しんだと言う。
 
「今になって思えば、多少の奢りもあったんですけど、正直、加入したての頃は『ポーランドまで来て、残留を争うレベルのチームで試合に出られないって何?!』って思っていました。技術は明らかに自分の方が上なのに、フィジカルで勝る選手が起用されたりもしていましたしね。でも、日本にいる時のように誰かに会って不満をぶちまけることもできなければ、チームメイトと傷を舐め合うこともできない(笑)。おかげでサッカーと向き合うことも、サッカー選手としての自分を客観視することもすごく増えました。
 
 その中でフィジカルなしで『世界』と戦えるはずがないという考えに行き着いたというか。技術があれば何とかなっていた日本とは違い、ヨーロッパではフィジカルがなければ、その技術も発揮できない。それを自分なりに真摯に受け止めて、プラスアルファで補うことを考えたり、試合の中で持っている技術をいかに効果的に発揮するのかを考えられるようになったことはヴロツワフでの時間によるものだと思っています」

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