【クラシコ・プレビュー】安定のライバルを勝点11差で追うR・マドリー。ベイル投入のタイミングが鍵を握る?

2017年12月22日 工藤拓

バルサは中盤を1枚増やした4-4-2か。

攻撃陣に故障者が続出しているバルサ。今回のクラシコにおいても、メッシの活躍がポイントとなりそうだ。(C)Getty Images

 リーガ・エスパニョーラで首位を独走するバルセロナと、クラブワールドカップで連覇を達成し、上り調子のレアル・マドリー。年内最後の大一番を数日後に控え、スペイン国内ではどちらがより良い状態でクラシコを迎えるのか、盛んに議論されている。

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 前シーズンのリーグ戦王者とカップ戦王者が激突するスペイン・スーペルコパでは、マドリーが2試合ともに完勝したが(8月13日と16日に実施され、マドリーが2試合合計5-1で優勝)、その後両チームは対照的な歩みを辿ってきた。

 取りこぼしを繰り返すマドリーを尻目に、全公式戦で無敗を貫くバルサは、1試合未消化のライバルに勝点11差をつけて直接対決を迎えることになる。

 今シーズンのバルサの強みは、手堅い守備だ。攻守を問わず、チーム全体がコンパクトにまとまり、質の高いプレッシングが復活。プレスを破られた場合も素早く帰陣し、中盤と最終ラインで4-4のブロックを形成し、しっかり相手の攻撃を跳ね返している。たとえフィニッシュまで持ち込まれても、キャリア最高の時を過ごすマルク=アンドレ・テア・シュテーゲンがほとんどのシュートを防いでしまう。

 絶好調のサミュエル・ウンティティを怪我で失ったのは痛いが、同じく故障中だったハビエル・マスチェラーノに出場許可が下りた。このアルゼンチン人CBは、1月中の移籍がほぼ確実視されているものの、プロ意識の塊である彼のこと、メンタル面で問題はないはずだ。もちろん、ここ数試合に渡って上々のパフォーマンスを見せているトーマス・ヴェルメーレンの先発起用も、あり得なくはない。

 ようやくルイス・スアレスが復調の兆しを見せはじめたものの、攻撃面の迫力不足は相変わらずだ。ジェラール・デウロフェウに続いてパコ・アルカセルも怪我で離脱し、9月に負傷したウスマンヌ・デンベレのこのタイミングでの復帰も、エルネスト・バルベルデ監督は否定している。

 引き分けでも十分な立場にあるだけに、クラシコでは中盤の枚数を1枚増やした4−4−2で手堅く戦うことになるだろう。

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