韓国メディアが痛恨のひと言…「ハリル監督になって日本の良さが霞んでいる」

2017年12月17日 慎武宏

「あそこまで無気力な姿を見せるとは思わなかった」(キム・ヒョンギ記者)

まさかの4失点で敗れた韓国戦は、屈辱以外の何物でもないだろう。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 日本に4-1の大勝を飾ってE-1選手権2連覇を成し遂げた韓国代表の快挙を、韓国メディアも賞賛している。
 
「4得点爆発の韓国、7年7か月ぶりに日本を撃破――痛快な"東京大捷"」(『聯合ニュース』)などといった各種メディアのヘッドラインは、日本でも複数のサッカーメディアが引用報道している通りだ。
 
 韓国でも「日本メディア"63年ぶりホームで韓国に惨敗"の屈辱」(『news1』)、「白旗+情けない+屈辱、衝撃に陥った日本サッカー」(『インターフットボール』)など、日本メディア発の情報がもれなく報じられている状況だ。
 
 ただ、韓国メディアの見出しや記事の翻訳引用だけでは伝わらない"韓国側の視点"もあるようだ。『スポーツ・ソウル』のキム・ヒョンギ記者も言う。
 
「私が試合直後に報じた記事(「男子は韓国、女子は北朝鮮――日本、ホームで"コリア"にやられた」)が"日本は恥をかかされた"、"大会の敗者は日本"と報じられているようですが、ちょっとニュアンスが違う(笑)。今回の日本はひと言で言えば"経験不足"でした」
 
 キム・ヒョンギ記者は大会開幕前の公式記者会見で、選手のやりくりに苦言を漏らしたハリルホジッチ監督の言葉を聞いて、「日本選手の経験の少なさが韓日戦のポイントになる」と感じていたそうだが、試合開始すぐにそれが如実に現われたという。
 
「前半3分に先制した後、その後どうゲームを運んでいくか定まらないままに韓国の攻勢に圧倒されていた。同点後も、もっと強く韓国に抵抗すればここまで点差は開かなかったはず。日本がいくら経験が少なく若い選手中心だったとはいえ、あそこまで無気力な姿を見せるとは思わなかった。唯一Aマッチ50回以上を数える今野も何もできていなかった印象でした」
 
 韓国の大手ポータルサイト『NAVER』で活躍する著名なサッカージャーナリストのソ・ホジョン記者は試合開始直後、その今野を中盤の底に起用していたことが韓国の好機に映ったという。

次ページ日本には、印象的な選手もそれほどいなかった。

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