【なでしこジャパン】平均年齢21歳の北朝鮮に攻守で圧倒され…新体制初戴冠ならず

2017年12月15日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

後半途中に中島を投入も、奏功せず。

後半、北朝鮮の猛攻を止められず2失点。攻撃でも攻め手を欠いたなでしこジャパンには課題が多く残った。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[E-1選手権女子]日本 0-2 北朝鮮/12月14/フクアリ
 
 E-1選手権女子の日本代表対北朝鮮代表が12月14日、千葉のフクダ電子アリーナで行なわれた。

【なでしこPHOTO】北朝鮮に攻守で圧倒され、3大会ぶりの優勝逃す…
 
 いずれも連勝同士による優勝を懸けた一戦。日本は中国戦から先発メンバー5人を変えて臨む。高倉麻子監督が採用したシステムは4-4-2。GKは池田咲紀子、最終ラインは右から高木ひかり、三宅史織、鮫島彩、宇津木瑠美。2ボランチには阪口夢穂、隅田凜、右サイドハーフに櫨まどか、左サイドハーフに籾木結花。2トップに岩渕真奈と、2戦連続得点中の田中美南が入った。
 
 序盤から一進一退の攻防が続く。日本がテンポの良いパスワークからゴールに迫れば、北朝鮮もロングボールを主体としたカウンターで応戦した。
 
 日本の最初のチャンスは22分。宇津木のクロスに反応した岩渕が頭で合わせる。しかし、これはオフサイドの判定。ただ、これで勢いづいた日本は、23分には右サイドからパスを受けた田中が左足で鋭いシュートを放つ。惜しくも枠を捉えられなかったものの、得点の気配を感じさせた。
 
 とはいえ、その後は北朝鮮の出足の素早い寄せに苦戦し、思うようにボールを運べず。逆に27分、31分と立て続けにピンチを迎える。GK池田を中心とした守備でなんとか凌ぎ切り、折り返した。
 
 スコアレスで迎えた後半は、ペースを上げた北朝鮮に流れを掴まれる。なかなか前線にパスが入らず、押し込まれる時間が続いた。高倉監督は、FWの岩渕に代え、MFの中島を投入。チーム屈指のテクニシャンに打開を託した。
 
 ところが直後の65分だった。クリアボールを拾った相手FWのキム・ユンミにミドルシュートを叩き込まれ、先制点を献上してしまう。
 
 是が非でも1点を返したい日本は、中島が入った左サイドから突破を試みるも、北朝鮮の堅牢なディフェンスを崩すことはできず。82分には右サイドからクロスを許し、痛恨の追加点を許した。
 
 結局そのまま0-2で敗戦。E-1選手権3大会ぶりの優勝、そして高倉体制初のタイトル獲得とはならなかった。
 
 日本のメンバー23人の平均年齢は25.3歳に対し、北朝鮮は21.0歳。若くエネルギッシュなチームに攻守に圧倒され、課題の多く残る試合となった。
 
取材・文●多田哲平(サッカーダイジェストWeb)

【E-1選手権PHOTO】韓国女子代表のビーナス、イ・ミナの厳選フォトはこちら
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事