【指揮官コラム】鹿児島ユナイテッドFC監督 三浦泰年の『情熱地泰』|「味や試合内容」は「値段や結果」に影響されるのか?

2017年12月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

「昔は良いものがブランドになったが、今はブランドが良いものに」

2017シーズンを終えた鹿児島ユナイテッドFC。今季は4位に終わったが、来季こそ昇格の期待が懸かる。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 日本サッカー界の2017シーズンが終わる。
 我々鹿児島ユナイテッドFCは、リーグ戦では4位と目標の昇格に届かず、来シーズンへそのミッションを持ち越すこととなった。
 
 その後、市長、県知事への表敬訪問を行ない、スクール生、ファン、スポンサー、お世話になった人たちとの感謝会などを行ない、シーズンを終えた。
 
 鹿児島の地で1年、ルーティン化した週1回のスイミングや癖になった温泉、風呂、サウナを少しの間離れ、東京へ帰京する。年末年始とゆっくりしたい所だが、今年もバタバタしそうだ。早速、戻った翌日にはブラジルへ行かなければならない用が出来てしまった……。
 
 そんななか、癒しの空間、温泉サウナでNHKの番組に「中井貴一さん」がインタビュー出演していた。
 
 僕が監督になる7、8年前くらいに、仲間と一緒にゴルフをラウンドしたことがあったが、久しぶりに思い出し、サウナ室のテレビに釘付けになった。
 
 映画出演についてのインタビューだったが、中井貴一さんのイメージとは少し違う役柄だったため、質問をする方も「なぜ、この役を?」という意味合いの質問をした。
 
 内容は劇場で詳しく見ることになるであろうが、そのなかで最近起こっていることに対して、こんな事を言っていた。
 
「昔はいい物がブランドになったが、今はブランドがいいモノとして…」買われる、または認められる時代になったと。
 
 今の時代、偽物と本物の区別がつかなくなり、昔、「良い」と言われていたことが悪くなり、「悪い」と思われていたことが良くなっている。そんなふうに思うことが多々ある。
 
 タイでチェンマイFCの監督をやっていた時、こんな話を聞いたことがある。
 
 アジア圏の国のなかでは、コピー品を売るという文化が暗黙に認められている様な所がある。タイにもそんなところがあるのだが、もちろんそれは悪いことだ。
 
 そしてタイでは、その偽物を作る会社が本物を買収した例があると言うのだ。この話が本当か嘘かは分からないが、本物より偽物の方が売れたということなのである。
 
 さらに、サッカーの世界ではユニホームの胸スポンサーはレプリカの売れる枚数だけではなく夜店や屋台マーケットで売れる偽物(コピー)ユニホームが売れる数まで計算してスポンサーフィーを払う、契約すると言うのだ……。
 
 ブランド物のバックも使い易さや機能性を求めるのではなく、なかなか手に入らない、あるいは多くの人が憧れている、という理由で買う人も少なくないだろう。
 
 2枚の絵を見て「良い絵ですね」と裏を見たら1,000円と書いてあり、違う方の絵の裏に1,000万円と書いてあれば、高価な絵の方が良く見える。
 
 もちろんワインでも高級な肉でも同じ事が言えるのであろう。値段を知って味が変わる(笑)。

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