古巣川崎の初優勝に「巧いと強いは同じ」。風間八宏監督がJ1の舞台で目指すもの

2017年12月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

「勝ち負けだけでお客さんは入らない時代」

[J1昇格プレーオフ決勝]名古屋 0-0 福岡/12月2日/豊田ス
 
 レギュラーシーズンで、リーグ最多の85ゴールを奪ったチームにしては珍しい「スコアレスドロー」という形での決着となった。それでも名古屋の風間八宏監督は、この1年の選手たちの成長を讃えた。
「選手たちは非常に高い集中力でやってくれた。もちろん点が取れればもっと良かったが、1年を通して選手たちも着実にレベルが上がっているし、チームの強さも出てきているなと感じた試合だった」

 
 とにかく質を求めて戦ってきた1年だった。得点が入らなかったこの日のゲームも、「敵をどう動かすかということがすべて。そこはまったく変えていない」と、基本となる考え方にブレはない。ただし、「もっと質は上がるし、もう少し楽にボールを回して相手が引いたなかでも崩していけるように」とさらなるレベルアップを求める。
 
 前日には、昨季まで5年間指揮を執った川崎が悲願のJ1初制覇を成し遂げたが、「巧いと強いは同じなんだということを証明してくれたと思う。Jリーグにとって素晴らしいこと」と、風間監督らしい観点から古巣の栄光を讃えた。
 
 1年でのJ1復帰を果たし、再びトップレベルの舞台に舞い戻る名古屋。古巣との対決も注目される指揮官だが、もちろん単純に結果にこだわるだけのサッカーをするつもりはない。
「いつも言っている通りお客さんがどれだけ入ってくれるのかも大事。勝ち負けだけでは入らない時代になっている。自分のサポーターも敵のサポーターも見たいと思えるものを作れたらいい」
 
 結果だけでなく、スタジアムに足を運ぶファン・サポーターの満足度も高めるべく、風間監督とグランパスのさらなるクオリティ向上を目指す戦いは続く。

【名古屋 0-0 福岡 PHOTO】スコアレスドローで名古屋が1年でJ1に復帰!
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