イタリア予選敗退の衝撃に各国メディアが反応「誇りを失い、夢に潰された」「セリエAも危機に」

2017年11月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

イタリアの予選敗退に各国が「マンマ・ミーア!」

試合後ピッチに倒れ、放心状態となったイタリアの面々。 (C) Getty Images

 世界王者に4度も輝いた強国の予選敗退に、世界が衝撃を受けている。
 
 現地時間11月13日、ロシア・ワールドカップ欧州予選プレーオフの第2レグで、本拠地サン・シーロにスウェーデンを迎えたイタリアは、勝利が突破の絶対条件だった一戦をスコアレスドローで終えた。第1レグを0-1で落としていたため、15大会連続となるワールドカップ出場を逃すこととなった。
 
 1958年スウェーデン大会の出場を逃して以来、実に60年ぶりの悪夢に飲まれたイタリアについては、各国のメディアも驚きを持って報道している。英紙『The Sun』は「マンマ・ミーア!(※イタリア語で「なんてこった!」の意)」の見出しとともに、痛烈な言葉を持って伝えた。
 
「アッズーリは自分自身以外、誰かを責めることはできない。ジャンピエロ・ヴェントゥーラ(監督)は今後、深刻な脅威に晒されるだろう。ファビオ・カンナバーロ、アレッサンドロ・デル・ピエロ、アンドレア・ピルロといったスターたちを誇った時代は過ぎ去った。今日のイタリアに求められていたのは魔法や発想力、天才の閃きなんかじゃなくゴールをこじ開けることだけだったのに……」
 
 同じく英紙の『Daily mail』も「マンマ・ミーア」を用いてイタリアの敗退について書き綴っている。
 
「イタリア人はひどく心を痛めていることだろう。彼らは誇りを失い、夢に潰された。これだけの大事の消化には多くの時間を要す。選手やスタッフは尋問を避けることはできないだろう」
 
 英国メディア『BBC』で解説を務め、歯に衣着せぬ発言が話題となるガリー・リネカー氏は、この試合をテレビで観戦していたらしく、自身のツイッターで本大会出場を決めたスウェーデンに対し、「ハツラツとした優れたチームだった。おめでとう」と賛辞を贈りつつ、相次ぐ列強の予選敗退を嘆いている。
 
「イタリアもいない。チリもいない。オランダもいない。アメリカもいない。本大会を48チーム制にするアイデアを、数時間、いや数分でも早く考慮すべきなんじゃないか」
 
 また、予選グループでイタリアと同組だったスペイン・メディアも、ライバルの敗退に驚きを隠せないようだ。『Marca』紙は、「さようなら、イタリア」と大きく見出しを打って、次のように綴った。
 
「世界制覇経験国で、ロシア・ワールドカップに出場しないのは彼らだけだ。追い込まれていたのは、国歌斉唱から明らかだった。神経を尖らせすぎて、フットボールの面で繊細さに欠けていた。アッズーリの崩壊はセリエAにも影響を及ぼす危機だ」
 
 世界中に驚きをもたらす屈辱の敗退を味わったイタリアは、ここから這い上がれるのだろうか。今のところその兆しは見えないが……。
 
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