W杯本番は超攻撃的4トップ? メッシ&アグエロが「僕らは勝って成長し続ける」と自信

2017年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

ようやく根付き始めたサンパオリの“超”攻撃サッカー。

二人でロシアの守備網を突破するなどアグエロとメッシのコンビネーションは流石だった。  (C) REUTERS/AFLO

 得点こそ試合終盤の1点のみだったが、ロシアを撃破したアルゼンチンは大きな手応えを掴んだようだ。
 
 現地時間11月12日にモスクワのルジニキ・スタジアムで行なわれたロシア対アルゼンチンの一戦は、1-0でアルゼンチンが勝利を収めた。試合後、セレステ・イ・ブランコ(水色と白。アルゼンチン代表の愛称)の面々は自信を口にしている。
 
 キックオフ直後から試合の構図はハッキリとしていた。最終ラインに5人を並べる守備的な戦いを選択したロシアに対して、アルゼンチンはホルヘ・サンパオリ監督が信条とする"超"攻撃サッカーを展開したのだ。
 
 攻撃時にはエドゥアルド・サルビオ、リオネル・メッシ、セルヒオ・アグエロ、アンヘル・ディ・マリアが4トップとなる可変的な3-1-4-2システムを採用したアルゼンチンは、7割近いポゼッション率を維持し続けて、ワンサイドゲームを演じた。
 
 得点こそ、86分にアグエロがゴール前の混戦からヘディングで押し込んだ1点にとどまったものの、アルゼンチンは総シュート数20本(ロシアは4本)、パス成功率90%(総本数757)、ポゼッション率は70%をマーク。結果以上に濃い内容の勝利となった。
 
 来夏のロシア・ワールドカップ決勝の舞台ともなるスタジアムで、ホスト国を相手に圧倒的な実力差を見せつけたアルゼンチン。試合後、大黒柱のメッシは、母国メディア『Tyc Sport』のインタビューで、この結果をポジティブに振り返っている。
 
「ロシアに1-0がどうかって? 僕らは前半からかなり支配できたし、彼らのプレスが少し強まった後半もチャンスを作れていた。やりたいことを強化していくために悪くない結果じゃないかな。代表チームにはわずかな時間しかないから戦術や新システムを浸透させるために最大限活かさないとね」
 
 さらに決勝点を決めたアグエロもメッシに同調し、チームの成長を語る。
 
「ゴールは幸せだ。僕らは勝って成長し続けるよ。多くの新しい選手がいる中で、良く理解し合えていたと思う。互いに分かり合うことは簡単じゃないけど、僕は出来る限りサポートするよ。今のやり方で続けていけたらいいね」
 
 自信に満ちた表情を浮かべたのは、選手だけでなくサンパオリ監督も同じだった。6月の電撃就任以来、丹念なチーム作りを続けてきた知将は試合後、「一歩前進した」と語気を強めた。
 
「我々はロシアを支配した。実際、彼らは全くチャンスがなかったからね。狭いスペースでも攻め抜くことに少し課題を残したが、ポゼッション、素早いリカバリー、試合の終わらせ方などは完璧で、選手たちはきっちりとこなしてくれた。一歩前進したと言っていい」
 
 ようやくサンパオリ・サッカーが根付き始めた感があるアルゼンチンは、本大会までにそのクオリティーをより高みへ昇華できるのか。11月14日にクラスノダールで行なわれるナイジェリア戦を含めた親善試合でのパフォーマンスから目が離せない。
 
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