東京五輪まであと1000日…インドでの苦渋の10日間が宮代大聖の礎となる!

2017年10月29日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

大宮ユース戦でまずまずのプレーを披露も、本人はプレーに納得していない

U17ワールドカップから帰国後、初の先発起用となった宮代大聖。好機に絡むも無得点に終わった。写真:松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

 遡ること11日前。森山佳郎監督率いるU-17日本代表は東京から遠く離れた、インド・グワハディでイングランドとベスト8進出を懸けて死闘を繰り広げた。

 パワー、スピード、テクニック。過去に味わったことがないレベルの相手との真っ向勝負。尋常ではないプレスの速さ、球際の強さも体感した。なんとかスコアレスで90分を終えてPK戦に持ち込むも、最後は3-5で敗戦。彼らの2年に及んだ旅は、唐突に終わりを告げた。
 
 世界の列強と鎬を削った21名の戦士たち。それぞれが所属チームに帰還し、現在行なわれているJユースカップに戦いの場を移している。とりわけ今週末の3回戦は、御殿場・裾野グラウンドでの一斉開催。まさに、昨日の友は今日のライバル。同じ場所に集い、敵味方に分かれて攻防を繰り広げる場面があちらこちらで見られた。
 
 そこには、森山ジャパンの前線を支えたストライカーの姿もあった。川崎フロンターレU-18の宮代大聖。高校2年生にして178センチの体躯を誇り、足下の柔らかさと決定力を兼ね備えた川崎の近未来を担う有望株だ。
 
 チーム合流後2試合目となった3回戦の大宮アルディージャユース戦。宮代は先発出場を果たすと、「身体はまったく問題ない」との本人の言葉通り、序盤からまずまずのパフォーマンスを披露する。開始早々の5分には動き出しの良さを見せ、相手GKと1対1の絶好機が到来。惜しくもこれは好セーブに阻まれたが、それ以外の部分でもフィジカルの強さを活かしたプレーで攻撃を力強く牽引した。3-1で快勝を収めたチームにあって、スケールの大きさを改めて証明してみせたのだ。
 
 宮代はチームの出来を称えた一方で、自身のプレーには不満げな表情を浮かべた。「結果にこだわらないといけない。もっと強度が高い中でやらないといけないなと思っている」と語る。

次ページインドでの悔しさがあったからこそ、結果へのこだわりが強くなった

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