『WSD』のウェブ放談「専門誌編集部が見たCL準決勝」R・マドリー対バイエルン

2014年04月24日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

全員が良かったR・マドリーと消化不良のバイエルン。

狙い通りの展開で先勝したR・マドリー。とりわけシャビ・アロンソの貢献度の高さは抜群だった。 (C) Getty Images

『ワールドサッカーダイジェスト』編集部が、当ウェブサイトでサッカー談義!!
 
 今回のテーマは、チャンピオンズ・リーグの準決勝。隙のないチーム同士のハイレベルな戦いが展開されたレアル・マドリー対バイエルン戦を、スペシャリストたちが振り返りながら、試合の核心に鋭く迫る!!
 
――◆――◆――
 
――試合の印象については?
 
編集長 「この試合は本当にハイレベルだったね。事実上の決勝戦だったと言ってもいいぐらいじゃないかな?」
 
R・マドリー担当 「この試合では、サイドバックがいつも以上に頑張っていたと思います。特に(ファビオ・)コエントランは(フランク・)リベリに仕事をさせなかったし、攻撃では的確な上がりで(カリム・)ベンゼマのゴールをアシストしましたね」
 
バイエルン担当 「R・マドリーはホームゲームだけど、割り切って守備から試合に入っていましたね。高い位置でプレッシャーをかけることなく、引いた位置で守っていました」
 
編集長 「最初の20分ぐらいはバイエルンが攻勢で、R・マドリーは(セルヒオ・)ラモスや(ダニエル・)カルバハルが身体を張って止めていたね」
 
バイエルン担当 「あれを見て、バイエルンはまずいな、と思いましたね。R・マドリーのような個々の能力が高いチームにあれだけ引いて守られると、さすがにバイエルンもちょっと……。それから、ワントップが(マリオ・)マンジュキッチだったのも、バイエルンとしては良くなかったと思います。あれが(トーマス・)ミュラーだったら、狭いスペースでも効果的にプレーできたんでしょうけど」
 
編集長 「たしかにR・マドリーは守備から試合に入ったけど、昨日のチェルシー(アトレティコ・マドリー戦)に比べると、そこまで徹底はしていなかったね。ホームということもあって、ただ守りきるんじゃなく、点を取ることにも重点を置きながら、絶妙なバランスを保っていたのはさすがだったね」
 
R・マドリー担当 「しっかり守ってカウンターで仕留めるんだ、という意識は見て取れました。ラモスもカウンター狙いであること明言していましたから」
 
編集長 「R・マドリーはいい時間に点が取れて、楽になったとは思うけど、とにかく全員が良かった。なかでもシャビ・アロンソは凄かったね。危険な場面で何度もチーム救っていた。あの瞬間的に危険を察知できる能力には感服するしかない」
 
バイエルン担当 「バイエルンにとってこの敗戦は、想定していたなかで最悪の結果だったと言えるでしょうね。アウェーでゴールを奪うことができなかったわけですから」
 
編集長 「バイエルンは、やりたいことができなかったんじゃないかな。あと、失点の時にC・ロナウドに前を向かせてしまったのも悔いが残るだろうね。ただそれ以上に、チャンスを逃さないR・マドリーの凄さの方が印象的だった」
 
バイエルン担当 「(フィリップ・)ラームも『相手が明らかにカウンター狙いなのは分かっていて対応もしていたのに、やられてしまった』と言ってました」

次ページホームではR・マドリーに無敗を誇るバイエルンだが……。

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