バルサ退団を示唆のマスチェラーノ、移籍先の条件は?

2017年10月19日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

優先するのはタイトルより家族。

10月19日現在で、今シーズンの公式戦の出場試合数は6。実績と実力を考えれば、たしかに物足りない数字だ。(C)Getty Images

 アルゼンチン代表MFのハビエル・マスチェラーノに、来夏のバルセロナ退団の噂が流れている。

 2016年にバルサとの契約を19年6月まで更新した際、マスチェラーノは「おそらく最後になるだろうこの契約をまっとうしたい」と語っていたが、スペイン紙の報道によれば、契約満了まで1年早い、今シーズン終了後の移籍が検討されているという。

 本人が退団を早めたい一番の理由は、出場機会の激減。サミュエル・ウンティティが入団した昨夏以降、第4キャプテンを務めるマスチェラーノはCBの3番手に降格。出場機会を大幅に減らしていた。

 実際、ウンティティ入団前の15-16シーズンの同時期と比べると、出場時間はおよそ半分以下で、今夏に監督がルイス・エンリケからエルネスト・バルベルデに代わっても状況は好転しなかった。10月18日のオリンピアコス戦(CL3節)も、もしジェラール・ピケが前半終了間際にレッドカードを食らわなければ、おそらく出場機会は巡ってこなかっただろう。

「自分より優れたセンターバックがふたりいたら、当然プレー時間は短くなる。それは受け入れなければならない。そのうえで、以前の状況を取り戻すための努力をする。それだけだよ。俺は起用法をめぐって監督に腹を立てるようなタイプじゃないからね」

 本人はそう語るが、"第3のCB"という立場に満足しているはずはなく、実際、ロシア・ワールドカップ後のアルゼンチン代表からの引退を明言した際、「今シーズンが終わったら、(去就について)考えなくてはならないだろう」と、バルサ退団を示唆するコメントを残している。

 本人が望む移籍先の条件は、次のふたつ。「ヨーロッパのクラブであること」と「家族が過ごしやすい場所(街の治安や言語)であること」。スペイン紙の報道によれば、アルゼンチンのリーベル・プレートで育ち、プロデビューを飾ったマスチェラーノは、この故郷の名門での引退を望んでいるものの、その前にヨーロッパでもう一花咲かせたいと考えているようだ。

 もっともこれは、魅力的なオファーがあればこその話。現在33歳のマスチェラーノが継続してプレーできる環境を求めているのは間違いないものの、現時点ではバルサに残留して19年6月までの契約をまっとうする可能性もゼロではない。およそ8か月後、小柄な闘将はどのような決断を下すのか。今後の動向に注目したいところだ。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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