【日本代表】かつての守護神・川口能活が考える“世界仕様”へのチーム強化

2017年10月12日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「個人が良くなれば、チームも良くなる」

4度のワールドカップ出場経験を持つ川口は、本番に向けて「自分の状態を少しでも良くすることに集中してほしい」とコンディションの重要性を説く。(C)SOCCER DIGEST

 日本が初めてワールドカップに出場した1998年のフランス大会を皮切りに、2002年日韓大会、2006年ドイツ大会、2010年南アフリカ大会と、4大会連続でメンバー入り。国際Aマッチ出場数116は歴代3位で、GKとしては1位の記録を持つ川口能活は、長きにわたって日本代表を支え、日本サッカーの成長に尽力してきた守護神である。
 
 今年8月で42歳を迎えたが、今なお現役としてピッチに立つ。「このままでは終われない」と歯を食いしばり、ゴールマウスを守っている。
 
 そんな川口は、来年のロシア・ワールドカップに向けて準備を進めるハリルジャパンに、どんな印象を持っているのか。先日の10月シリーズでは、ニュージーランドに2-1の辛勝、ハイチには3-3と勝ち切れず、期待より不安が先行する状況だが、ここからのチーム強化で重要になってくることとは?
 
「チームという枠組みでは、強豪国と戦って、勝ったり負けたりして、課題が見えてきますよね。そこをどう修正していくかは、監督の仕事だと思います。
 
 選手に関しては、本大会までの期間で、個人のスキルが劇的に変わるわけではない。1日1日、1試合1試合を無駄にしないで、それらすべてがアピールの場だと自覚してほしい。普段の試合で価値を高めていくしかない。
 
 試合で良いパフォーマンスを見せるには、練習からしっかりやっていないとダメなわけで、とにかく、クラブでも代表でも、状態の良さをアピールするしかないと僕は思っています。その積み重ねしかないですよね。
 
 そこで状態が良い選手が最後に残るし、悪い選手が脱落する。最終予選とはまた違った戦いで、本当にサバイバル。周りが納得のいくパフォーマンスを試合で見せる。そこで、"あの選手が入るなら文句はない"と言わせるぐらいの活躍を示す。
 
 ワールドカップ出場を目指して、個々の選手がそうやって切磋琢磨できれば、必然と個の強化になって、代表の強化にもつながる。個人が良くなれば、チームも良くなる。
 
 戦術をどうするかとかは、ある意味、監督に任せておけばいい。ハリルホジッチさんはワールドカップで戦った経験がある方なので、そこは託して、選手みんなは自分の状態を少しでも良くすることに集中してほしいですね」

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