【番記者通信】バイエルンとの大一番へ、エース復帰の相乗効果を期待|R・マドリー

2014年04月21日 パブロ・ポロ

ロナウドはオフ返上でリハビリに励む。

ロナウド抜きでバルサを退けた国王杯の優勝で、チームは確かな自信を手に。ここにエースが復帰すれば、バイエルンとの大一番に向けてこれ以上の好材料はない。 (C) Getty Images

 レアル・マドリーはバイエルン戦(CL準決勝)というシーズン最後の大一番に挑もうとしている。その重みを誰よりも自覚しているのは、会長のフロレンティーノ・ペレスだろう。実は、ペレスはそれまで、チームと選手に距離を置いていた。私には、バルセロナ(3月23日の29節)とセビージャ(3月26日の30節)に連敗してから、意図的にそうしていたように見えた。

 それが、バルサとのクラシコとなった国王杯の決勝(4月16日)を前にチームに歩み寄り、激励の言葉をかけている。それはタイトルをもたらしただけでなく、会長と選手の距離をグッと近づけ、ポジティブな空気を生んだ。

 バイエルン戦を前に、ペレスは再びチームをモチベートするだろう。自分たちに身近な会長という、新しいスタイルを選手は好意的に受け止めているそうだ。

 一方、ピッチに目を向ければ、バイエルン戦に照準を絞り、最大限の努力をしている男がいる。クリスチアーノ・ロナウドだ。左大腿部を痛めて戦列を離れているクリスチアーノは、信頼するフィジオ、ホアキン・ファンとともに、オフ返上で毎日リハビリに励んでいる。ホアキン・ファンは、アンヘル・ディ・マリア、ラダメル・ファルカオ(モナコ)、さらにはNBAのスーパースター、パウ・ガソルといった超一流のアスリートを完治させた実績を誇る、世界でも指折りの理学療法士だ。

 ポジティブなのは、このクリスチアーノ抜きでバルサとの国王杯決勝に勝ったという事実だ。関係者によると、選手たちの自信は、その勝利で大きく膨らんだという。クリスチアーノ頼みと揶揄されることもあるだけに、それも理解できる。

 自信を深めたチームに、クリスチアーノが復帰すれば……。バイエルン戦に向け、相乗効果が得られることを、マドリディスタは願っている。

【記者】
Pablo POLO|MARCA
パブロ・ポロ/マルカ
スペイン最大のスポーツ紙『マルカ』でレアル・マドリー番を務める敏腕記者。フランス語を操り、フランスやアフリカ系の選手とも親密な関係を築いている。アトレティコ番の経験もあり、首都の2大クラブに明るい。

【翻訳】
豊福晋
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