【磐田】ダイナミズムが消滅!? 中村俊輔が語るシステムチェンジの功罪

2017年10月01日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「ポジティブなコミュニケーションはできている」

布陣変更の成果は得られなかったが、中村は「またひとつ引き出しを作っている感じ」と今回のチャレンジを好意的に捉えている。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト編集部)

[J1リーグ28節]FC東京 0-0 磐田/9月30日/味スタ
 
 ここ最近は3-4-2-1が基本陣形だった磐田だが、今節のFC東京戦は最終ラインを4枚にする4-2-3-1の布陣で戦った。
 
 2列目右サイドで先発した中村俊輔は「うまくいかない部分が多かったかな。ボール回しの距離は近くなったけど、本来のダイナミックさが逆に消えてしまった」と振り返る。
 
 迫力に陰りが見えたのは、「中盤に人数が多いと、"今、俺か?""俺かな?"って」という具合に、前に出ていくタイミングで互いに譲り合ってしまったからだと中村は分析する。
 
 だからといって、今回のチャレンジを悲観的には捉えていない。
 
「試合後に、山田(大記)が『どう動いたほうが良かったですかね』と聞いてきたり、そういうポジティブなコミュニケーションはできているし、またひとつ引き出しを作っている感じなので」
 
 試合は0-0のスコアレスドローと勝ち切れなかったが、「もうひとつレベルが上がるために、今日は良いゲームだったと思う」。目先の勝点3はたしかに得られなかった。その一方で、中村は「これで4(バック)がダメとかではなく、これから何試合かこなしたりして、来年に向けても、ね」と、長期的な視点でチームの成長に期待を膨らませていた。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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