【U-18プレミアリーグ】強豪チームの現在地|流経大柏編

2014年04月08日 平野貴也

経験不足は否めないが、圧巻のハイプレスは今年も健在

流経大柏
所在地:千葉県柏市十余二1-20
創 立:1985年
創 部:1985年
主なOB:長谷川悠(大宮)、林彰洋(鳥栖)、大前元紀(清水)、小泉慶(新潟)など。
(C) SOCCER DIGEST

 高円宮杯連覇を狙う流経大柏は、今季も順調な仕上がりを見せている。プレミアリーグEAST開幕戦は、青森山田に3-2で勝利。白星スタートを飾った。前半はサイドを押し込んだ後にゴール前へ侵入できず、ボールを奪われて苦しんだが、後半に小川諒也のPKによるゴールと相手のディフェンスライン裏を突いた儀保幸英の2ゴールで3得点。終盤に2点を返されてしまったが、年明けからチームは良化傾向にあり、仕上がりは上々だ。

 本田裕一郎監督は、
「新チームになってから3試合ほど良いゲームがあった。その力をコンスタントに出せれば、やれると思う。潜在能力はあるかもしれない。でも、今日みたいに途中から弱くなっちゃうこともある。あとは自信でしょう。昨年の子よりも気持ちが引いてしまっている。自分たちだってできるんだと思うようになれば、良くなってくるはず。昨年、出場機会のなかった選手が多いので、まだちょっと経験不足かな」
 と、期待値も込みで今年のチームにまずまずの評価を与えている。

 昨季は2年時から出場機会を得ていた選手が多く、シーズン中もほとんど先発が変わらなかったため、パスワークの良さは抜群だった。今季は、よりフィジカル能力に長けた選手が多いが、選手の能力や特性に応じ配置を変えるなどしてパスワークの向上にも努めてきた。指揮官の言葉どおり、結果を出しながら改善を図れば、連覇を射程圏内に捉えられるだろう。

 もはやチームカラーと呼べるハイプレスで相手を圧倒するスタイルは、今季も健在だ。絶対的な司令塔として存在感を発揮しているボランチの相澤祥太は、2月にジャパンユースサッカー・スーパーリーグで前年度の高校選手権ベスト4の四日市中央工を6-2で下した際、こう語っていた。
「たぶん、うちのBチームの方が、他のチームよりもプレッシャーが速い。だから、相手の守備がそんなに速いとは感じない」
 ファーストディフェンスの速さは、確実にリーグトップクラスだ。

 本田監督は、
「90分持つかどうかという考え方ではなく、持つと思って挑戦する」
 と、若い時期にしかできない限界突破の挑戦を促しており、他チームとは明らかに一線を画している。

次ページ十分な破壊力を秘める赤い旋風。攻守に多彩なタレントが並ぶ。

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