【日本代表】最終予選で生まれた日替わりヒーロー。なかでも光ったのは”あの男”

2017年09月07日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

最終予選の開幕当初は逆風に晒されていた。

サウジ戦の勝利で日本は勢いに乗った。写真:サッカーダイジェスト

 今回の最終予選を振り返ると、文字通り日替わりヒーローが生まれた。
 
 昨年9月6日のタイ戦では、同予選で初スタメンの浅野拓磨と原口元気が揃ってゴール。続くイラク戦は、途中出場した山口蛍の劇的な決勝弾で勝利を収めた。

 そしてホームのサウジアラビア戦で今予選初出場の大迫勇也がCFとして躍動すれば、敵地のUAE戦では久保裕也、さらに長谷部誠の代わりに中盤を任された今野泰幸も決定的な仕事をしてアピール。ホームのオーストラリア戦では井手口陽介が弾丸ミドルを突き刺すなど、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の采配が面白いように当たった。
 
 とはいえ、すべてが上手くいったわけではない。

 UAEとのホーム初戦でA代表デビューした大島僚太は2失点に関与。今年3月のタイ戦で本職のSBではなくボランチに抜擢された酒井高徳は不安定なパフォーマンスに終始するなど、采配が裏目に出た試合もあった。
 
 本大会出場を決めた今だからこそ安堵感はあるが、最終予選の開幕当初は期待よりも不安が先行していた。

 UAE戦で悪夢の逆転負け、続くタイ戦では決定力不足を露呈。予選3試合目のイラク戦も相手ペースの時間帯が多く、アウェーのオーストラリア戦は追いつかれてのドローと、どこかすっきりしない内容だった。
 
 期待が膨らみ始めたのは、その次のサウジアラビア戦からだった。

次ページホームのタイ戦、アウェーのサウジ戦ではボールの収まりどころがなく…。

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事