【日本代表】ひとつの「集大成」となる豪州戦。“常連組”槙野智章が語るハリルジャパンの軌跡

2017年08月28日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「下の順位からスタートしたけど、1位まで這い上がってきた」

ハリルジャパン発足当時からの常連である槙野。ピッチ内外でチームを下支えしてきた重要なひとりだ。写真:徳原隆元

 ロシア行きを懸けた戦いも、残り2試合となった。グループBの首位に立つ日本(勝点17)は、8月31日に埼玉で行なわれるオーストラリア戦に勝てばワールドカップ出場を決めることができる。
 
 ただし、2位サウジアラビア(同16)、3位オーストラリア(同16)との勝点差はわずか「1」。もしオーストラリア戦で出場権を得られなければ、最終節はアウェーでサウジアラビアと戦わなければならない。
 
 決して安泰ではないが、それでも、ホームでUAEに敗れ、黒星スタートとなった今回の最終予選が大詰めを迎えた今、"6大会連続出場"は目の前とも言える。
 
「少しずつメンバーが変わりつつあるなかで、ハリル体制になってずっと引っ張ってきている一員として、この一戦に懸ける想いや雰囲気をちゃんと作っていきたい」
 
 ハリルジャパン発足当時からの常連である槙野智章は、ここまでのチームの成長をどう見ているか。
 
「最初から、みんなで頑張っていこうというのはありましたけど、最終予選になって、緊張感が増してきたし、ミーティングの質も上がってきた。
 
 選手個々のコミュニケーションを取る時間も増えてきている。ピッチの中だけでなく、たとえば食事会場とかでも、自然と近い選手同士で話したりとか」
 
 チームがより一枚岩になるきっかけのひとつが、先述の1-2で黒星を喫したUAE戦だったという。
 
「下の順位からスタートしたけど、1位まで這い上がってきた。そのなかで、変化はありましたね」
 
 予選を戦うなかで、原口元気や久保裕也など次世代の代表を引っ張っていくべき選手たちの目覚ましい活躍もあった。
 
「世代交代と言われるけど、下からの突き上げと、上の選手たちが理想的に融合している。練習からバトルしているし、競争意識がチームの底上げにつながっている」
 
 そうして迎えたオーストラリア戦を、槙野はひとつの区切りとして「集大成」と位置付ける。紆余曲折を経て、確実に逞しくなっているハリルジャパンに歓喜の瞬間は訪れるのか。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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