【現地発】森岡亮太、開幕戦で美技アシストを炸裂! 修羅場を潜った男が語る「めっちゃ良い」ベルギーとは?

2017年07月30日 中田徹

現地テレビ局も絶賛したスーパーアシスト!

今シーズンからベベレンに加入した森岡。新天地ベルギーには早くも馴染んできているようだ。 写真:公式ツイッターより

 現地時間7月29日、ワースランド=ベベレンの森岡亮太が、ベルギーリーグでのデビューマッチとなったヘンク戦で、挨拶代わりのスーパーアシストを披露した。
 
 スコアレスで迎えた45分だった。バイタルエリア中央でパスを受けた森岡は、ボールを右サイドへ持ち出しながらゴール前へスルーパスを蹴り込む。これが、森岡にアプローチしたヘンクのボランチ2人の間と、最終ラインで守っていたDF2人の間を切り裂いて、右サイドから中へ走り込んできた味方にピタリと合った。
 
 絶妙なパスを受けたオリバー・ミニは、冷静にシュートをファーサイドへ流し込んだ。ベベレンは、森岡を起点に貴重な先制ゴールを奪ったのだ。
 
 これには、ベルギーテレビ局の実況も、「日本からやって来たニューカマーの森岡亮太が美しいスルーパス。賢いプレーから生まれたスルーパス。中に入って、完璧なタイミングでの良いパスが、相手の背後を突いた」と、褒めちぎった。
 
 試合後の森岡は、「自分の特徴が出たシーンだったかなと思います」とアシストシーンを振り返った。その"特徴"とは、ずばりラストパスだ。
 
「GKと1対1の局面を作るパスを、今日も何回か狙ってました。そこは常に狙っているシーンですね」
 
 ベベレンのスカウティングは、「ヘンクのCBとMFの間にはスペースがある」と分析しており、トップ下でプレーした森岡は中盤でフリーになって、巧みにゲームメークしていた。
 
 しかし、アシストシーンでは複数のマークを受けており、トドメのパスを出すには、スペースがない状況だった。それでも、森岡は、ボールを右に持ち出して、相手のMFとDFの間に"穴"を作って完璧なスルーパスを通してしまった。
 
 初めて森岡のプレーを見たベルギー人記者は、「当然、日本代表なんだろ!?」と聞きながら、ビックリした様子。しかし、7月21日に行なわれたプレシーズンマッチ、OHL(ベルギー2部)戦を見た記者にとっては、「あの試合でも森岡は、今日のような良いプレーを見せていた」と語り、この華麗なアシストも、予想通りのものだったようだ。
 
 試合は、ベベレンが2-0とリードした後、ホームのヘンクが一時逆転。後半アディショナルタイムにベベレンが追いつき、3-3で終わるというスリリングな展開で幕切れとなった。
 
 森岡も手応えを感じている様子で、ベルギーリーグへの印象を語っている。
 
「(ベルギーリーグは)ポーランドより楽しいです。ポーランドはガチャガチャするというか、ボールを持っても味方との良い関係性が築けないですし、『組織で』というより、『フィジカルで』という感じが強い。ベルギーはもうちょっと、みんなで繋ぐという意識があります。例えばワンツーとかでしっかりサポートするイメージを持ってくれているので楽しいです」

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