早くも117億円超えの投資! 意気軒昂なエバートンの新戦力が期待できる理由は?

2017年07月04日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

“奇跡”を演出した敏腕SDが本領を発揮?

(左上から)キーン、クラーセン、サンドロ、ピックフォードと4人の即戦力を獲得したエバートンが移籍市場で主役を演じている。写真クレジット/Getty Images、エバートンの公式ツイッター

 すでに4人のレギュラークラスを獲得し、投下額の合計はプレミアリーグ最高の9800万ユーロ(約117億6000円)。移籍マーケットにおけるエバートンの勢いが止まらない。
 
 補強ポイントだったGKに、クラブ史上最高額の2850万ユーロ(約34億2000万円)で新進気鋭のジョーダン・ピックフォード(サンダーランドから)を加えると、中盤にはアヤックスのヨーロッパリーグ準優勝に貢献したダフィ・クラーセンを2700万ユーロ(約32億4000万円)で獲得した。
 
 さらに7月3日には、前線とDFラインの即戦力をダブル獲り。バルセロナの下部組織出身で、昨シーズンのマラガで14ゴールを挙げたCFのサンドロ・ラミレスを600万ユーロ(約7億2000万円)、古巣のマンチェスター・ユナイテッドをはじめ複数のメガクラブが興味を示していたバーンリーの逸材CB、マイケル・キーンをピックフォードと同額の2850万ユーロで迎え入れている。
 
 ベルギーのオイペンから800万ユーロ(約9億6000万円)で引き抜いたナイジェリア代表のウイングの新星、ヘンリー・オニェクル(20歳)は獲得後、すぐさまアンデルレヒトにレンタルで武者修行に出したものの、すでに4人の即戦力を加える積極補強を見せているのだ。
 
 退団が確実視されるエースのロメル・ルカクに加え、MFロス・バークリーの移籍も濃厚な情勢で、その売却費を見込んでの動きだろう。ともに市場の人気銘柄だけに、売却した場合は合計で1億2000万ユーロ(約144億円)前後の実入りがあるはずだ。
 
 エバートンの新戦力が括目に値するのは、スポーツディレクター(SD)を務めるスティーブ・ウォルシュの見立てだから。ウォルシュと言えば、コーチ兼スカウトだったレスター時代に、まったくの無名だったジェイミー・ヴァーディー、エヌゴロ・カンテ(現チェルシー)、リャド・マハレズらの獲得を手掛け、あの"奇跡の優勝"に導いた立役者だ。タレントの目利きに関してはプレミア随一と言っても過言ではない。エバートンでは16年7月からSDとしてその辣腕を振るっている。
 
 主力の流出が避けがたいとはいえ、素早い動き出しで着実に戦力強化を進めているエバートン。新シーズンのプレミアリーグで最も注目すべきチームの一つだろう。
 
文:ワールドサッカーダイジェスト編集部

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