【鹿島】就任から3連勝! 大岩監督が語るシステム論と起用法、その本質と狙いは?

2017年06月26日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

初陣の広島戦ではシステム変更も。いかなる狙いがあったのか?

インタビューに応じる大岩監督。初陣で披露した戦いぶりについてボードを使って解説してくれた。写真:田中研治

 6月26日の16節・アルビレックス新潟戦に勝利した鹿島アントラーズは、大岩剛新監督が就任以来、無傷の3連勝を達成。新体制は順風満帆の船出を見せている。
 
『サッカーダイジェスト』7月13日号(6月22日発売)では、大岩監督が独占インタビューに応じ、就任から2週間の激動ぶりと自らのサッカー哲学について語ってくれた。
 
 
――◆――◆――
 
――鹿島は4-4-2を伝統としていますが、代理で指揮した去年の横浜戦や初陣の広島戦では、試合中にシステムを変更しました。そのあたりは柔軟に?
 
「よくシステムについて聞かれますが、種類を増やそうとか、そういう考えはないんですよね。たしかに鹿島は4-4-2、あるいは4-2-3-1がベースになっていると思います。ダブルボランチ+4バックに 選手たちも慣れ親しんでいますが、 僕の考えでは、システムにせよ、ポジションにせよ、いかに選手たちが迷いなく、持てる力をフルに発揮できるかが、一番重要なんです。それが先に来て、後からシステムが付いてくる感じですね」
 
――広島戦では、最後の交代カードで、2トップのひとり、鈴木優磨選手をベンチに下げ、ボランチの小笠原満男選手を投入。4-4-2から4-3-3にしましたよね?
 
「数字の並びで言えば、4-3-3というか、4-1-4-1か、4-2-3-1でしょうか」
 
――ボランチの選手がふたりから3人になりました。これまであまりないケースだと思います。
 
「前半に3点を奪った広島戦の後半は、ある程度押し込まれると予想していました。そこで受け身になった時、何をすれば選手たちの頭がクリアになるか。簡単に言えば、中盤の対応をはっきりさせたかったんです。相手の青山(敏弘)選手や柴﨑(晃誠)選手、それに野上(結貴)選手を捕まえ切れていなかった。そこをケアするために、小笠原とスタメンの永木(亮太)と三竿(健斗) にはそれぞれマンツーマン気味に付いてくれと。そこを抑えられれば、全体が落ち着く。あの時は、そういう狙いがありましたね」
 

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