ミランがケイタ獲得でラツィオと合意! ユーベは代理人と接触で逆転を狙う?

2017年06月09日 サッカーダイジェストWeb編集部

ラツィオとケイタ側の主張が食い違うもミランと合意は事実。

両足を器用に操るケイタは崩しからフィニッシュで異彩を放つ。(C)Getty Images

 イタリアでこの夏の去就が注目されている選手のひとり、ラツィオのFWケイタ・バルデ・ディアオの代理人が現地時間6月8日、ラツィオがすでにミランとケイタ移籍で合意したと明かした。
 
 アルゼンチン代表MFのルーカス・ビグリアの移籍でもミランと合意したと言われるラツィオ。イタリア『スカイ・スポーツ』によると、ロベルト・カレンダ代理人は「(ラツィオのクラウディオ・ロティート)会長と会った際に、ミランと合意したと伝えられた」と述べている。
 
「それで我々は売りに出されたのだと分かった。これから検討するよ。ロティート会長とはたくさんのことを話したが、契約延長を具体的にオファーされたことはなかった」
 
 セリエAで16ゴール・3アシストを記録するなど16-17シーズンに大ブレイクしたケイタだけに、ラツィオとしてもやすやすと手放したくはないはずだ。だが、セネガル代表FWとラツィオは以前から契約を巡って何度も対立が叫ばれていた。
 
 ラツィオのイグリ・ターレSDが「カレンダ氏のコメントは実際と異なる」と主張したのも、そういった背景からかもしれない。
 
「つい2週間足らず前にも彼と会っており、我々は去年も今シーズンの途中にも正式にオファーを出した(現行契約は2018年6月まで)。はっきり繰り返しておきたい。我々はラツィオのトップクラスの選手と同じサラリーで契約延長を正式にオファーしている」
 
 しかし、このターレSDのコメントにもケイタ側から反論が寄せられた。選手の兄が「ターレの発言はいくつかおかしい」と訴えたのだ。
 
「まず、会談は2週間前ではなく一昨日のことで、ターレはいなかった。次に、ターレが契約延長のオファーを出した相手が誰か分からない。我々の元には何も届いていないからだ。2月19日に彼自身がケイタの代理人は誰か知らないと言っているじゃないか。彼はメールのアドレスを間違えたのかね。そしてその間に別のチームと合意したんだ」
 
 いずれにしても、ラツィオがミランと合意したことは確かなようだ。エバートンからレンタルしていたジェラール・デウロフェウがバルセロナに買い戻される可能性が高いため、その後釜にはピッタリだろう。
 
 だが、ケイタが赤と黒のユニホームに袖を通すかどうかはまだ分からない。以前からユベントスの関心も報じられているからだ。16-17シーズン途中から採用した4-2-3-1を新シーズンの基本布陣に据える考えと言われるユーベは、バイエルンのドグラス・コスタらとともにケイタにも注目していると言われる。ミランに先んじて代理人から個人合意を引き出し、そのうえでラツィオとの交渉に入れば、まだ希望はある。
 
 来シーズンこそ悲願のチャンピオンズ・リーグ制覇を成し遂げようと意気込むイタリア王者か、中国資本になって積極的な補強を進め、復活に向けて意気込んでいるミランか。それとも……。ケイタの選択が注目される。
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事