【日本代表】「届くと思ったけど、届かなかった」。昌子源は痛恨の失点をいかに受け止めているのか?

2017年06月08日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「周りから何を言われようが、引きずったら負け」

マルドキアン(19番)は「俺のマークだった」。背中でその気配は感じていたが、クロスを撥ね返せず、ゴールを許してしまった。写真:田中研治

[キリンチャレンジカップ] 日本 1-1 シリア/6月7日/東京

 失点に直接、関与したのは自分だということは、誰よりも分かっている。「(ゴールを決めたシリアの)19番は俺のマークだった」からだ。
 
 48分、相手のCKの場面。ショートコーナーで中のマークが多少、ズレた部分はあった。だが、それを言い訳にはしない。19番マルドキアンの気配は背中で感じていた。クロスが入ってくる。「届くと思ったけど、届かなかった」。国際舞台のレベルの高さを改めて痛感させられた。
 
 失点後、スタジアムの電光掲示板に昌子源のアップが映し出される。残酷な演出。それでも、下を向いている場合ではない。これで気落ちしてしまうのが、最も危険だということを知っているからだ。
 
「引きずったら、絶対またやられる」
 
 だから、前を向くしかない。プレーのテンションは下げない。「クヨクヨしていても、先はない。巻き戻せるなら巻き戻したいけど、できんものは仕方がない」から、失点する前と同じように振る舞うだけだ。
 
 その後、追加点は許さなかった。冷静なシュートブロックもあれば、強気にオフサイドトラップを仕掛ける姿もあった。
 
「周りから何を言われようが、引きずったら負け」。プレーだけでなく、気持ちの面でも持ち直せたのは小さくない収穫だったはずだ。久々の代表戦は悔しい結果に終わったが、この苦い経験も糧にするしかない。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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