ケインらが泥水に沈められた!? イングランド代表、「勇敢でなくてはならない」 と海兵隊に入隊!

2017年06月07日 サッカーダイジェストWeb編集部

サウスゲイト監督が組んだ仰天のトレーニングプラン。

普段は自らが鬼となって選手を指導しているサウスゲイト監督(右)。しかし、このトレーニングでは鬼教官の厳しい指導を受けることに。 ※写真はFA公式より

 1966年の夏に母国開催のワールドカップで西ドイツ(当時)を粉砕して優勝というドラマを演じて以来、長らく国際舞台でのタイトルに恵まれていないイングランド。その負の連鎖を断ち切ろうと、仰天のトレーニングを断行した。英国メディア『BBC』など複数の地元メディアが、その模様を伝えている。
 
 6月10日に、ロシア・ワールドカップ予選で宿敵のスコットランド代表と激突するイングランド代表は、ライバルとの一戦を前にした6月5日、士気を高めようと英国海兵隊の新人が受けるブートキャンプに参戦したのだ。
 
 迷彩柄の軍服に身を包んだ選手たちは、教官によって泥水の中に沈められたり、ナイフによる格闘術を学ぶなど、鬱蒼とした森の中で容赦のない過酷な訓練を受けた。さらに夜間の森の中で、暖を取る方法を学びながらテントを張って過ごしたのである。
 
 ガレス・サウスゲイト監督は、今回の仰天トレーニングプランに至った理由を、「我々は選手たちを普段とは異なる環境に置きたかった。彼らが予想もしないようなね」と明かした。

 そして、「海兵隊というのは混乱した状況が予想されるし、それがこのキャンプのテーマのひとつだ。 我々はチームとして厳しい状況にどう適応できるか? というね」と、海兵隊訓練が最適だったとしている。
 
 また、選手たちと一緒に訓練に参加した指揮官は、「私はエリートの彼らに、もう一つの世界があることを知ってもらいたかった」と次のように明かしている。
 
「彼らは女王と国のために戦っている。我々もそうだが、海兵隊の失敗のリスクは遥かに大きいからね」
 
 今回の入隊に協力したトレーニングセンター教官のマイク・タナー大佐は、「我々、海兵隊員とイングランドのフットボールチームは多くの共通点を持っている。だから、それぞれの経験を共有するのは貴重なことだった。長く、良好な関係を築きたい」とキャンプが有意義なものであったことを語った。
 
 昨年11月の代表戦では、チームキャプテンのウェイン・ルーニーが、ホテルで泥酔しているところをゴシップ紙にすっぱ抜かれ、醜態を晒したイングランド代表。それだけに、今回の厳しい訓練を受けたことで、チームはより引き締まるはずだ。
 
「彼らのアイデンティティーと誇りを見た。これはスリーライオンズにも関係する強烈なメッセージだ。我々は勇敢でなくてはならないのだ」
 
 サウスゲイト監督の言葉通りに過酷なキャンプを経験した選手たちが、勇敢で、国の誇りを示すような戦いをするのか? 6月10日のスコットランド戦に注目だ。
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