【伝説のCL決勝】ジダンの「鮮やかすぎる」スーパーボレー

2017年06月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「もう一度やろうとしてもできない」

歴史に残る鮮やかなボレーシュートでCL制覇を手繰り寄せたジダンは、当時29歳。意外にも、選手としては最初で最後のビッグイヤー獲得となった。(C)REUTERS/AFLO

 6月3日(現地時間)に開催されるチャンピオンズ・リーグ(CL)の決勝で、レアル・マドリーのジネディーヌ・ジダン監督は、史上初の連覇を懸けて古巣ユベントスと対戦する。
 
 このフランス人指揮官がR・マドリーでプレーしていた2001-02シーズン、歴史に残る伝説的なシュートを決めたのが、CL決勝のレバークーゼン戦だ。
 
 1-1で迎えた前半ロスタイムだった。左サイドを駆け上がったロベルト・カルロスのクロスがDFに当たり、高々と舞い上がる。落下点にいたのはジダンだった。
 
 天の配剤か、その時のジダンはまったくのフリー。ボールを引き付けて左足を振り抜く。美しい放物線を描いたシュートがネットに突き刺さる——。
 
 立ち上がりからレバークーゼンにボールを支配され、R・マドリーは劣勢を強いられていた。
 
 8分にロベルト・カルロスの意表を突くロングスローをラウール・ゴンサレスがダイレクトでゴールに流し込んで先制したものの、その5分後、セットプレーからルッシオにヘッドを叩き込まれて、すぐに追いつかれてしまう。そこからはずっと押し込まれていたが、その苦しい状況を一変させたのが、この"鮮やかすぎる"スーパーボレーだった。
 
 ジダンはこのゴールについて、後にこう振り返っている。
 
「もう一度やろうとしてもできない。それほど難しいシュートだった。それがチャンピオンズ・リーグの決勝で決められるなんてね」
 
 この芸術的なゴールで勝ち越しに成功したR・マドリーがリードを守り切り、クラブ100周年を飾る9度目の欧州制覇を成し遂げたのだった。
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