CL決勝を裁くのは「世紀の大誤審」を犯したドイツ人…正直不安なそのジャッジ力とは?

2017年06月02日 高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト)

ブンデスリーガでも不可解な判定が続き…。

2013年にはネットの外側を通ったシュートをゴールと認定する大誤審を犯したブライヒ主審。ドイツ国内での評価はお世辞にも高いとは言えない。(C)Getty Images

 6月3日(現地時間19時45分/日本時間27時45分キックオフ)に開催されるユベントス対レアル・マドリーのチャンピオンズ・リーグ決勝。この大一番を裁く主審が、ドイツ人のフェリックス・ブライヒだ。
 
 2007年に国際レフェリーとしてデビューした現在41歳で、これまでチャンピオンズ・リーグでは42試合を担当。UEFA主催大会での最大のビッグマッチは13-14シーズンのヨーロッパリーグ決勝(セビージャ対ベンフィカ)で、14年のブラジル・ワールドカップやEURO2016のグループステージでも笛を吹いている。
 
 実績はまずまずとはいえ、その名前を聞いて不安を憶えた者は少なくないだろう。とくに232試合の担当歴のあるブンデスリーガのファンであればなおさらで、ドイツ国内での評価はお世辞にも高いとは言えない。
 
 ブライヒの名がネガティブな意味で知れ渡るきっかけとなったのは、13-14シーズンのブンデスリーガ9節、ホッフェンハイム対レバークーゼン戦だ。70分、レバークーゼンのステファン・キースリンクが放ったヘディングュートはわずかに枠を外れる。ボールはネットの外側を揺らしたもののネットに穴が空いていたため、ゴールマウスの中へ。そして、ブライヒ主審はなんとこれをゴールと認めてしまったのだ。このミスジャッジは、「世紀の大誤審」として世界各国で大きな話題となった。
 
 今シーズンのブンデスリーガでも、不可解な判定が少なくなかった。32節のドルトムント対ホッフェンハイムでは、明らかにオフサイドポジションにいたマルコ・ロイスの得点をゴールと認定したうえ、ファウルの基準が終始曖昧で両軍からしばしば抗議を受けていた。
 
 こうした過去を振り返れば、ブライヒ主審がCL決勝を捌くに相応しいレフェリーかどうかは疑問符がつく。その力量は正直不安で、悪い意味で試合の主役を演じる可能性は否定できない。
 
文:高橋泰裕(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
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