【CL決勝トリビア】現役時代と指導者時代で大きく異なるジダンの勝率

2017年05月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

CLをさらに縁起の良いコンペティションとすることができるか

現役時代と指導者時代では、CLでの成績が大きく異なるジダン。今後、このコントラストをさらに明瞭にすることができるか。 (C) Getty Images

 6月3日(現地時間)、チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝でユベントスと対峙するレアル・マドリー。ディフェンディングチャンピオンがCL初の連覇を果たせるか、注目されている。
 
 同時にマドリーの監督、ジネディーヌ・ジダンが監督歴2年で2度の欧州制覇を果たせるか否かも大きな興味のひとつだ。
 
 昨シーズン途中に下部組織から昇格し、チームを栄光に導いたフランス人指揮官は、実はカルロ・アンチェロッティ監督のアシスタントを務めた13-14シーズンにも優勝を経験。つまり、これまでコーチングスタッフとしてベンチに座った全てのシーズンでCLを勝ち取っているということだ。
 
 ジダンといえば現役時代、今回の決勝の相手であるユベントスでスターへの階段を昇り、2001年にマドリーへ移籍したわけだが、下に記した通り、CLを勝ち取ったのはマドリーでの初年度のみ。ユベントスでは2シーズン連続で決勝敗退の憂き目にも遭っている。
 
◎シーズン別CLでの成績
◇現役時代
・ユベントス所属時
96-97:決勝敗退
97-98:決勝敗退
98-99:準決勝敗退
00-01:GS敗退(最下位)
・マドリー所属時
01-02:優勝
02-03:準決勝敗退
03-04:準々決勝敗退
04-05:決勝T1敗退
05-06:決勝T1敗退
 
◇指導者時代
・アシスタントコーチ時
03-04:優勝
・監督時
05-06:優勝
 
 唯一の欧州制覇を、自ら歴史の残る美しいボレーで決めた点はさすがスーパースターといったところだが、全体的に見れば、現役時代のジダンにとってのCLは、喜びよりも悔しさに満ち溢れた舞台だった。
 
 しかし前述した通り、指導者に転じてからは、2回とはいえ、関わった全てのシーズンで優勝を果たしている。今回、ジダン監督はウェールズ・カーディフでの決戦を制し、CLをさらに縁起の良いコンペティションとすることができるだろうか。
 
 ちなみに、両チームに所属したことのあるジダンの、直接対決における成績(試合結果)は以下の通りである。
 
◎マドリーとユベントスの直接対決時の成績
◇現役時代
・ユベントス所属時
97-98決勝:×0-1
・マドリー所属時
02-03準決勝・第1:〇2-1
02-03準決勝・第2:×1-3
04-05決勝T1・第1:〇1-0
04-05決勝T1・第2:×0-2
 
◇指導者時代
・アシスタントコーチ時
13-14GS:〇2-1・△2-2
 
 97-98シーズン、ユベントスの一員として2年連続でCL決勝の舞台に上がったジダンだが、ミヤトビッチの一撃によってマドリーの軍門に降った。
 
 マドリーに移ってからは、02-03シーズン、04-05シーズンにトーナメントラウンドで古巣と対峙し、いずれもホームでの初戦で勝利を挙げたが、リターンマッチを落とし、合計スコアで敗退している。つまり現役時代、このカードでジダンは一度も"勝ち上がり"を経験していない。
 
 しかし、マドリーのアシスタントコーチで臨んだ13-14シーズンに、グループステージでユベントスと対戦し、ホームで勝利、アウェーは引き分けで乗り切り、初めて相手を通算成績で上回り、後に優勝を飾っている。
 
 対ユベントスでも分の良い(?)「指導者ジダン」。「私にとって大切なクラブとの対決は、とても素晴らしいものとなるだろう」と試合を心待ちにしている彼には今回、どのような結末が待ち受けているだろうか。
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