乾貴士の2年ぶり招集にハリルは「ロジカルな判断」。“バルサから2発”を引っ提げて日本代表に新風を!

2017年05月25日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本人選手にとって鬼門と言われるリーガで2年連続の結果を。

バルセロナから公式戦で初めてゴールを奪った日本人選手となった乾。2年ぶりに日本代表復帰を果たした。写真:Rafa HUERTA

 5月25日、6月7日にホームでシリア(キリンチャレンジカップ2017/親善試合)、同13日にアウェーでイラク(ロシア・ワールドカップ最終予選)と戦う日本代表メンバーが発表された。その中で2年ぶりの復帰を果たしたのが、エイバルに所属する乾貴士だ。
 
 日本代表招集はヴァイッド・ハリルホジッチ監督の初陣だった2015年3月が最後。同年夏にはフランクフルトからエイバルに新天地を求め、リーガ・エスパニョーラで27試合に出場して3ゴール・4アシストを記録したが、それでも声は掛からなかった。
 
 迎えた入団2年目の16-17シーズンは、開幕当初こそ出番に恵まれなかったが、中盤戦以降は左サイドアタッカーで定位置を確保し、持ち前の技巧を駆使したドリブルで輝きを放つ。5月21日のリーガ最終節では、あのバルセロナから2ゴールを奪う大活躍を演じた(日本人選手が公式戦でバルサから得点を決めるのは史上初)。年間成績は28試合出場で3ゴール・3アシストだった。
 
 日本人にとって鬼門と言われるリーガ・エスパニョーラおいて2年連続で継続的な出場機会を得て、結果を残した乾。ハリルホジッチ監督も今回、ついに招集に踏みきった。メンバー発表会見では次のように語っている。
 
「乾は宇佐美(貴史)との競争でしたが、ここ最近素晴らしいパフォーマンスを見せてくれているので、ロジカルな判断だと思います。代表に戻ってきてくれて嬉しいですね」
 
 しかし、前記したバルサ戦で足首を負傷した模様で、指揮官は「怪我の状態がまだ分かっておらず、合宿に間に合うかどうか状況を見なければなりません。上手くいけばいいですが、準備ができていなければバックアップメンバー(未発表)を使います」とコメント。さらに、「クラブとA代表では役割が違うので、しっかり説明しなければなりません」とも語った。
 
 とはいえ、"バルサから2ゴール"を引っ提げての2年ぶりの復帰だけに、いやがおうにも期待は高まる。ここ最近は原口元気がほぼ不動の地位を築いてきた左ウイングで、乾は新しい風を吹かせられるか。注目が集まる。
 

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