長友はインテルと「決別」すべきだ! チームは崩壊状態で自身のポジションも…

2017年05月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

インテルはそれほど魅力的なクラブなのか。

厳しいシーズンを送っている長友。リーグ戦ではわずか14試合(先発10)の出場に留まっている。(C)Getty Images

 5月14日に開催されたサッスオーロ戦(セリエA36節)に敗れ、35年ぶりに8試合未勝利(2分け6敗)と目も当てられない状況のインテル。怒りが収まらないゴール裏のウルトラス(熱狂的ファン)が、前半途中でスタジアムを後にするなど、サポーターからも見放された格好だ。
 
 左サイドバックで5試合連続の先発出場を果たした長友佑都も攻守に精彩を欠き、ハーフタイムで交代を命じられている。
 
 在籍7年目でチーム最古参の長友も、ここ3シーズンはベンチを温める機会が多く、移籍市場がオープンする度に退団の可能性が取り沙汰されてきた。とはいえ、本人は一貫して「インテル愛」を口にし、残留を希望。昨年4月には2019年までの契約延長を勝ち取っている。
 
 だが、現在のインテルはそれほど魅力的なクラブなのか。そう首をかしげたくなる。ここ数シーズンはほとんどスクデット争いに絡むことなく、チャンピオンズ・リーグ(CL)には4シーズン出場もできていない。今シーズンも至上命題だったCL出場権(3位以内)を逃して残り2試合を残して8位と、ヨーロッパリーグ(EL)の出場権獲得(4~6位)すら絶望的な状況だ。
 
 毎シーズンのように監督交代を繰り返しては混乱し、チーム状況は好転するどころか悪くなるばかりだ。今シーズンも、開幕2週間前にロベルト・マンチーニからフランク・デブール、11月にデブールからステーファノ・ピオーリ、そして5月9日にはピオーリから監督代行のステーファノ・ヴェッキへと、3度も指揮官の首をすげ替えた。
 
 補強でも失敗続きだ。今シーズンの新加入選手で期待通りの活躍を見せたのは、アントニオ・カンドレーバとロベルト・ガリアルディーニぐらい。3000万ユーロ(約36億円)という大金をはたいて獲得したガブリエウは鳴かず飛ばずで、ジョアン・マリオやエベル・バネガ、クリスティアン・アンサルディもパッとしなかった。
 
 ほかにも、ジョフレー・コンドグビア、エデル、ステバン・ヨベティッチ(現セビージャ)、アレックス・テレス(現ポルト)、ジェルダン・シャキリ(現ストーク)、そしてルーカス・ポドルスキ(現ガラタサライ。今夏のヴィッセル神戸入団が決定)など、ここ3シーズンだけでも期待外れに終わった選手を挙げれば枚挙に暇がない。
 
 今夏も大幅なテコ入れを行なうのは確実で、とりわけサイドバックは最大の強化ポイントに挙げられている。34節のナポリ戦で失点の原因となるクリアミスを犯すなど、不甲斐ないパフォーマンスが続く長友は放出候補のひとりだ。

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