ジエゴ・コスタはやはり中国移籍か。ラベッシとチームメイトに?

2017年05月16日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

天津権健に加えて河北華夏とも交渉を続ける。

冬には中国移籍に揺れてコンテ監督とも問題を抱えたジエゴ・コスタ。この夏についに退団か。(C)Getty Images

 中国リーグは本気でジエゴ・コスタを欲しがっている。
 
 ファビオ・カンナバーロ率いる天津権健がこの冬に提示した1億700万ユーロ(約128億円)という巨額のオファーを、チェルシーがこれを断ったことは既報の通り。しかし、ここにきて天津権健は改めて1億5000万ユーロ(約180億円)までオファーを吊り上げてきた。
 
 ジエゴ・コスタには冬に年俸1500~1800万ユーロ(約18~22億円)が提示されたものの、彼もこれを少な過ぎるとして断っていた。ブラジル生まれのスペイン代表FWが新天地を望んでいるのは事実だが、天津権健とチェルシーの間で続くこの綱引きにはいささかウンザリし始めているようだ。
 
 そこにつけ込もうとしている中国のクラブが、マヌエル・ペレグリーニ(前マンチェスター・C監督)が指揮を執る河北華夏だ。2016年以降にジェルビ―ニョ(コートジボワール代表)、エセキエル・ラベッシ(アルゼンチン代表)、ステファン・エムビア(カメルーン代表)、そしてエルナネス(ブラジル代表)を次々に欧州から購入した実績を持つ、"爆買い"の代表的な存在のひとつである。
 
 ジエゴ・コスタの代理人ジョルジュ・メンデスは、昨年12月から河北華夏とコンタクトを取り続けており、今後数週間のうちに合意を見出しそうな雲行きになっている。
 
 河北華夏サイドは高額の年俸を提示して選手サイドと合意し、それを武器としてチェルシーとのクラブ間交渉に臨みたい考えだ。ジエゴ・コスタ自身も力ずくでそれを後押しするかもしれない。プレミアリーグ優勝を置き土産に、中国に旅立つか。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
 
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