【浦和】FKから絶妙なゴールを決めた槙野。「電話」パフォーマンスの真意とは?

2017年05月15日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

「今日の試合に懸ける想いは攻撃陣も後ろの選手もいつもの倍以上にあった」。

今季リーグ戦初得点。新潟戦では落ち着いた守備も光った。写真:徳原隆元

[J1リーグ11節]新潟1-6浦和/5月14日(日)/デンカS
 
「今日は落ち着いてゲームに入れた。30歳になって一発目ということもありました」
 
 新潟戦の31分、浦和はペナルティエリアの右外でFKを獲得。キッカーの柏木陽介からゴールに向かうような高精度のパスが供給される。ニアサイドで右足を伸ばし合わせたのは槙野智章だった。
 
 5月11日に30歳の誕生日を迎えた槙野は、「狙いどおり。(GKの大谷よりも)先に触りました」と振り返る。
 
 マークを振り切り、GKとDFの間に飛び出して足先で合わせた、絶妙なゴールだった。
 
 得点直後、槙野は右手を耳に添えて電話をかけるパフォーマンスを披露した。
 
「今日は母の日。お母さんが『テレビで試合を観ている』と試合前に言っていたので、グラウンドから実家に電話して、『ゴール決めたよ』という意味でやりました。届いたかなと思います(笑)」
 
 母親への感謝の想いを込めた槙野の追加点を含む6得点で、浦和は6-1の快勝。11節終了時点で7勝1分3敗(30得点・12失点)で首位(2位のG大阪とは得失点4差)に返り咲いた。
 
「公式戦3連敗していたし、今日の試合に懸ける想いは攻撃陣も後ろの選手もいつもの倍以上にあった。もちろん立ち上がりの失点は余計だったけど、そこから分厚い攻撃は存分に見られたと思います。毎試合これくらいやらなきゃいけない。ただ課題はまだまだ山積み。これに満足しているようだと良くない。しっかりと自分たちの足もとを見つめて頑張っていきたい」
 
 お茶目な一面を見せた槙野だが、その視線は次の試合に向いている。今後もリーグ屈指の攻撃力を誇る浦和のゴールショーとともに、槙野のパフォーマンスから目が離せない。

【新潟 1-6 浦和PHOTO】浦和の攻撃に為す術なく新潟がホームで大敗
 
取材・文:多田哲平(サッカーダイジェストWEB編集部)
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