クラブ公式サイトでU-20W杯「優勝宣言」をした堂安律にその真意を訊いてみた

2017年05月12日 安藤隆人

いよいよU-20W杯へ直前合宿がスタート。

所属するG大阪ではスタメンの座を確保。攻撃のキーマンである堂安が理想的な状態で大会を迎える。写真:安藤隆人

「歴代の先輩方の最高成績を越えたい」
 
 U-20日本代表のMF堂安律が所属するガンバ大阪の公式サイトを通じて高らかに宣言をした。
 
 歴代最高の成績はG大阪の黄金期を支えた偉大な先輩であるMF稲本潤一や遠藤保仁、小野伸二、小笠原満男、中田浩二、FW高原直泰らを擁し、『黄金世代』と呼ばれた1999年のナイジェリアワールドユース(2007年のカナダ大会からU-20ワールドカップに改称)の準優勝という成績。それを越えると言うことは、優勝しかないことになる。
 
 世界の強豪が本気でしのぎを削るU-20ワールドカップで優勝をすることは、とてつもなく困難なミッションであることは間違いない。しかし、堂安は『実現可能なこと』として、本気で狙っていた。
 
 5月11日から静岡県内でU-20ワールドカップ直前合宿をスタートさせたU-20日本代表は、午後4時半から練習を開始し、約1時間強、5対5や7対7+フリーマンなど、ボールを使ったトレーニングで汗を流し、初日を終了させた。
 
 トレーニングにおいて、堂安は右サイドのポジションに入り、キレのある動きと、積極的に声を出すなど、率先してチームの盛り上げ役もこなすなど、初日からしっかりと自分を表現していた。
 
 練習後のミックスゾーンで堂安は、「G大阪でここ数試合は90分間フルに戦えているので、試合勘に関してはまったく不安がありません」と、コンディションの良さを口にすると、「自分の力でスタメンを勝ち取ったと思いますし、チャンスをモノにできたと思っているので、そこの自信はある。このチームでも自信を持ってやりたいです」と、気力もみなぎっている様子を伺わせるなど、大会に向けて、高まるモチベーションを抑えきれないようだった。
 
 そして、公式サイトでの「優勝宣言」の真意を問うべく、その話題をふってみると、彼は鋭い目つきでこう答えた。
「(史上初のアジア王者となって)アジアで越えたので、あとは世界の舞台で越えるだけ。チームとして越えるだけです。もちろん狙うは優勝です。できると思っています」

次ページ報道陣からは少し笑いがこぼれた。彼の目は真剣そのものだった。

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