「ピエロ野郎!」F・トーレスがC・ロナウドに激怒! ファン愛がやっぱり深い

2017年05月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

侮辱行為を許せなかったF・トーレスが取った行動とは?

味方サポーターを不必要に煽ったC・ロナウド(右)に激怒したF・トーレス(左)。一触即発のムードだった。 (C) Getty Images

[CL準決勝・第2レグ]アトレティコ・マドリー 2-1 レアル・マドリー/5月10日/ビセンテ・カルデロン
 
 来シーズンより本拠地が変更するため、ビセンテ・カルデロンでは最後となったマドリード・ダービーは、3点のビハインドを背負うホームチームの気概が強く感じられる一戦だった。
 
 立ち上がりから激しいプレッシングを仕掛け、攻めに出たアトレティコは、12分にサウール・ニゲスが先制点を決めると、16分にはフェルナンド・トーレスが奪取したPKをアントワーヌ・グリエーズマンが沈めて、奇跡の逆転勝利に向けた機運を盛り上げた。
 
 それでも、前回王者のR・マドリーは強かった。42分にカリム・ベンゼマの突破から作ったチャンスをイスコが沈めて突き放したのだ。その後も、逆転に向けて意気込むアトレティコの猛攻を凌いだ"エル・ブランコ(白い巨人)"は、2戦合計4-2で上回って2年連続で決勝へと駒を進めた。
 
 試合中にはダービーらしく両者がぶつかり合う場面も散見。なかでも、アトレティコの失点直後にF・トーレスがクリスチアーノ・ロナウドに食ってかかったシーンはまさに一触即発のムードだった。
 
 その問題の原因が「C・ロナウドの態度」と伝えたのは、スペイン紙『アス』だ。同紙はC・ロナウドが得点者のイスコを祝福した際にアトレティコ・サポーターに向けて右手の人差し指を口の前に置き、「黙れ」とも取れるようなジェスチャーをしたため、F・トーレスが激怒したと報じた。
 
 また、英紙『メトロ』は両者の会話を伝えている。それによれば、挑発行動をみたF・トーレスが「なんだ? このピエロ野郎」と突っかかると、すかさずC・ロナウドが「どけよ。馬鹿」と反論。これに元スペイン代表FWは、「クソ野郎」と罵声を浴びせたのだという。
 
 2001年にアトレティコでトップデビューを果たしたF・トーレスは、その後にリバプール、チェルシー、ミランと渡り歩き、2015年に愛する古巣へ復帰。今年3月2日のデポルティボ戦で相手DFと衝突した際に意識を失って病院に運ばれた際には、アトレティコ・サポーターから「カルデロンと俺たちはお前を愛している」とメッセージを受けてもいた。
 
 そうしたアトレティコとの相思相愛があったからこそF・トーレスは、仲間を侮辱したC・ロナウドの行動が許せなかったのだろう。
 
 試合後には自身のインスタグラムに「このチームを誇りに思う。永遠に」と写真付きの投稿をしたF・トーレス。敗れはしたものの、ファンとの絆の深さを感じさせる敵エースとの衝突は、アトレティコ・サポーターの心にしっかり刻まれたはずだ。
 
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