主砲イグアインと堅固な守備陣が輝いた巧者ユーベがモナコに2発完勝!

2017年05月04日 サッカーダイジェストWeb編集部

盤石の戦いで14-15シーズン以来の決勝へ一歩前進したユーベ。

自身が起点となったチャンスをモノにして29分に先制弾を叩き込んだイグアイン。59分にも追加点を叩き込み、今シーズンの公式戦ゴール数を31とした。 (C) Getty Images

 現地時間5月2日、ルイⅡ世スタジアムでチャンピオンズ・リーグ(CL)準決勝の第1レグ、モナコ対ユベントス戦が開催された。
 
 準優勝に輝いた03-04シーズン以来となるCL準決勝の舞台に臨むモナコは、いつも通りの4-4-2を採用。2トップにはファルカオと18歳の新星エムバペが並んだ。
 
 一方のユーベは、累積警告を受けてケディラが欠場。布陣はシーズン途中から使用していた4-2-3-1ではなく3-4-2-1を採用。3バックにはバルザーリ、ボヌッチ、キエッリーニが並び、最前線にイグアイン、2シャドーにはディバラとマンジュキッチが入った。
 
 CLでは1997-98シーズン以来の対戦となった両者の一戦は、ユーベが落ち着いたパスワークから敵陣へと仕掛けていくなかでスタート。3分にD・アウベス、13分にイグアインが相手ゴールに迫った。
 
 立ち上がりこそ硬さが目立ったモナコだったが、徐々に力みがほぐれ始めるとサイドからチャンスを創出する。14分と17分には右サイドからのクロスボールにエムバペが合わせたが、これはいずれも相手守護神ブッフォンのセーブに阻まれた。
 
 試合は互いに敵ゴールに迫り、ややオープンな展開となったところでユーベが均衡を破る。
 
 29分、イグアインのスルーパスに抜け出し、相手のペナルティーエリア内に侵入したD・アウベスがヒールパスでボックス内へ折り返す。これを攻撃の起点となったイグアインが冷静にゴール左下隅へと流し込んだ。
 
 頼れる主砲の一発で貴重なアウェーゴールを奪ったユーベは、35分過ぎから60%を越えるボール支配率を維持。モナコに反撃の隙を与えずにハーフタイムを迎えた。
 
 先手を取られたモナコは個人技を起点に追い上げへの可能性を探る。開始早々の47分にはB・シウバのパスに反応したファルカオが決定的なシュートを放ったが、ブッフォンの牙城を崩すには至らなかった。
 
 攻勢を強めるモナコに対して、ユーベは落ち着いた守りで対応。とりわけ、ゴールマウスに立つブッフォンは一切動じることなくモナコ攻撃陣のシュートを止め、存在感を発揮した。
 
 守護神を中心にピンチを乗り切ったユーベ。すると、またしてもモナコの一瞬の隙を突いてゴールを奪う。
 
 59分、D・アウベスが右サイドからペナルティーエリア内に絶妙なクロスボールを供給。これにイグアインが合わせてネットを揺らしたのだ。
 
 相手を突き放したユーベは、ここで自陣からカウンターを狙う戦術にシフトして、逃げ切りの体勢を固めていった。
 
 チャンスを作りながら決めきれないモナコは、67分にジェルマンとモウチーニョをピッチに送り出して相手ゴールを狙った。しかし、焦りも出始めたことでサイド攻撃のパス精度を欠き、心理的に余裕のあるユーベ守備陣を脅かすことができなかった。
 
 試合終盤に入りユーベは、運動量が落ちていたイグアインを下げクアドラード(77分)、さらにマルキージオに代えてリンコン(81分)を投入。結局、最後までイタリア王者の堅牢は破られることはなく、試合は2-0でユーベがモナコに先勝した。
 
 エースと守備陣が輝きを放って盤石の戦いを披露したユーベ。現地時間5月9日にホームで行なわれる第2レグでは、逆転を目指すモナコの反撃を抑えて、14-15シーズン以来となる決勝の舞台に駒を進められるのかに注目だ。
 
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