【ブンデス日本人の現地評】逸機&クリアミスの大迫に「問題に直面している」…他選手への評価も厳しめ

2017年04月26日 山口裕平

試合全体で低調だった大迫は「チームの成功率を下げていた」…

日本代表での怪我が回復してからは、以前のような安定したプレーが取り戻せていない大迫。期待が高いだけに、周囲の味方も自然と厳しいものとなる。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ第30節は、日本人選手たちにとってやや寂しい週末となった。
 
 ドルトムント(ボルシアMGに3-2で勝利)の香川はミッドウィーク(4月26日)のDFBカップ準決勝バイエルン戦を見据えて出場がなく、ヘルタ・ベルリン(ヴォルフスブルクに1-0で勝利)の原口は93分からの出場となった。
 
 シャルケ(RBライプツィヒと1-1)の内田はチームとともにスタジアム入りし、ウォーミングアップも行なったが、19人目の選手としてだったため、18人の試合登録メンバーからは外れた。
 
 そしてフランクフルト(アウクスブルクに3-1で勝利)の長谷部は日本からドイツへ戻り、スタジアムでチームの11試合ぶりの勝利を見守った。
 
 金曜日に行なわれたホッフェンハイム戦(1-1)で先発した大迫は、2本のシュートとポスト直撃弾を演出した。しかし、終了間際にエリア内でクリアミスを犯し、それが同点ゴールに繋がってしまった。
 
『ビルト』紙は「O(H)SAKO!」という見出しでミスに対する落胆をもじり、チーム最低タイの4点を付けた。『キッカー』誌はチーム単独最低点の5点と厳しい評価を下し、以下のような寸評とともに、ミスの場面だけでなく、試合全体における物足りなさを指摘している。
 
「このところ、大迫とビッテンコートは問題に直面している。このふたりはドリブルに秀で、パスも正確でよくアシストをする。しかし金曜日の彼らは、チームの成功率を下げていた」
 
 地元紙『エクスプレス』は「相手にとって好ましくない選手だった。いつものようにボールを失わなかったが、ロスタイムに危険のエリアからボールを掻き出せなかった」と記し、チーム最低タイながら及第点の3点を付けた。
 
 一方、地元紙『ケルナー・シュタット・アンツァイガー』の採点は単独最低の4.5点で、「同点ゴールの場面では、ボールを危険なエリアから掻き出せなかった。ふたつのチャンスがあったが、モノにできなかった。彼のゲームではなかった」と記した。
 
 フランクフルト戦で先発したアウクスブルクの宇佐美は57分までプレー。シュートはなく、ボールタッチ回数も11回と低調だったことで、軒並み厳しい評価。『ビルト』は単独最低点の5点、『キッカー』も同じ採点だった。
 
 こちらもやはり単独最低点となる5点を付けた地元紙『アウクスブルガー・アルゲマイネ』は、「もう一度、彼に何か起きるのだろうか? 少なくとも彼は頑張った。57分にギュンター・シュミットと交代になった」と、宇佐美の姿勢をポジティブに捉えながらも厳しかった。

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