【ベガルタ戦記】渡邉晋の『日晋月歩』|サポーターへの感謝と取り戻すべき前への意識

2017年04月17日 渡邉 晋

サポーターの後押しは本当にありがたかった。

敗戦後も声を枯らしてチャントを歌ってくれたサポーターには、ただただ感謝。想いに応えられず、申し訳ない……。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 仙台の渡邉晋監督による現役指揮官コラム「日晋月歩」の第6回。テーマは「前進」だ。5節・川崎戦(0-2)、6節・浦和戦(0-7)、7節・鹿島戦(1-4)と3連敗。そんな苦境にも屈さないために……。サポーターへの感謝を何度も口にした渡邉監督に、今のチームが取り戻すべき意識を語ってもらった。

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[J1リーグ7節]仙台 1-4 鹿島/4月16日(日)/ユアスタ

 まず、サポーターへの感謝を伝えたい。0-7と大敗した浦和戦の後もずっとチャントを歌ってくれて、昨日の試合後もずっと声を枯らしてくれていた。その期待に応えられずに申し訳ないという言葉しか出てこない。

 チームが結果を残せていない時にブーイングをされるのは仕方のないことだ。それでも、「俺たちが付いているぞ」という後押しは、本当にありがたかった。

 浦和戦後は何を言われても仕方ないと考えていた。そして今回は前半で0-3だから、「何をやってんだ!」とサポーターが思うのも当たり前。フラストレーションは溜まるに違いない。それでも、そういった想いをコールに変えてくれた。だからこそ、今は悔しさと歯がゆさが強い。

 もちろん、サポーターの「どんな状況に置かれても励ましてくれる」という現在の対応に甘えてはいけないことは、重々承知している。プロとしての自覚と責任を持って、戦いに臨まなければと改めて深く感じている。

 5節・川崎からの試合は「強豪3連戦」とも言われていたが、昨季も同じようなタイミングで手強いクラブと対戦。その時は4連敗(第1ステージの4節・名古屋、5節・広島、6節・G大阪、7節・浦和)してしまった。

 今季の日程が発表された時に「昨季の轍は踏まない」、「『今季は違う』というのを見せてやろう」という気持ちが強く、チームの力を試し、「何がやれるか」、「どれくらい勝点を取れるか」に挑戦した。

 結果的には3連敗。しかし、これを受けて「成長や進歩がまったくない」と考えるつもりはない。凹んでいようと次のゲームはやってくるわけで、3つの敗戦を糧にして前に進もうと思っている。

次ページ粘り強くやっていくことが大切だ。

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