【現地発】“ノッてる男”ハーフナーが止まらない!完全復活の舞台裏に迫る

2017年04月16日 中田徹

PSV相手に千金弾。オランダ通算50ゴールを達成!

4戦連発となる一撃を見舞ったハーフナー。PSVという強豪クラブを相手に節目のオランダ通算50ゴールを達成した。 (C) Getty Images

 現地時間4月15日、強豪PSV相手に0-1と敗戦濃厚だった87分、味方が放ったミドルシュートのリバウンドをハーフナー・マイクが頭で押し込み、残留争いの渦中にあるADOは貴重な勝点1を手にした。
 
 これでハーフナーは4試合連続ゴールで、今シーズン8ゴール目。「FWとして常にこぼれ球を狙っているのは当たり前です。あとは(自分が)ノッていることもある。"ノッてる男"にはボールがこぼれてくる。ホント、プレゼントのように(ボールが自分に)飛んできました」と、自身の好調ぶりを窺わせた。
 
 ハーフナーにとってこのゴールはエールディビジで50得点目となるメモリアルゴール。「1点目と50点目が同じPSVでした。それが一番良かった」と、やはりビッグクラブ相手に節目のゴールを決めるのは格別な気持ちなのだろう。
 
 今シーズンのハーフナーは開幕4試合で3ゴールと絶好のスタートを切ったものの、4節のヘラクレス戦で、『パネンカ(チップキック)』によるPKを失敗してからケチが付き、21試合もゴールに見放される長いスランプに陥った。
 
 さらにウインター・ブレイク中に顎と耳のウイルス性の神経症にかかり、久しく実戦から遠ざかり、コンディションも崩れた。チームがこの間にリーグ最下位に沈んだのは主砲のハーフナー不発によるところも大きかったはずだ。
 
 しかし、故障から復帰して5試合が経った26節のNEC戦(3月11日)で、7か月ぶりのゴールをゲット。これが決勝ゴールになってチームが順位を17位に上げると、ハーフナーとADOは一気に確変する。ハーフナーが6試合で5ゴールの固め取りをする間に13位まで大きく浮上したのだ。
 
「病もあって、今年は『50点行けるかな?』という感じで始まりました。こんないい感じで50点目を取れるとは思わなかったですけれど、個人としてもチームとしても"良い波"に入ったと思います」

次ページ復活の鍵となったチームの戦術変更。

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