ダービーで“サプライズ起用”の長友、「結果は残念だけど自信に」と手応え

2017年04月16日 サッカーダイジェストWeb編集部

残り15分まではほぼ満点の守備を見せたが…。

長友(右)はスソ(左)を密着マーク。上手く抑え込んでいたが、最後には決定的なアシストを許してしまった。(C)Getty Images

 現地時間4月15日のインテル対ミラン戦(セリエA32節)は、2日前にミランが中国資本に買収されたため、史上初の"中華ミラノ・ダービー"として大きな注目を浴びた。
 
 日本代表の2人は、本田圭佑が22試合連続のベンチスタートとなり結局は出番なし。一方、同じく10試合連続の先発落ちと見られていた長友佑都は、左SBでサプライズ起用された。13節の対戦ではクリスティアン・アンサルディが対面のスソに翻弄されて2ゴールを許したため、"エース潰し"として白羽の矢が立ったのだ。
 
 実際、序盤から長友はスソが右サイドに開いている時はもちろん、中央に入り込むシーンでも常に密着。ほぼマンマークのような形で張り付き続け、ハードな寄せで敵レフティーを苦しめ続けた。インテルは前半のうちにアントニオ・カンドレーバ(36分)とマルロ・イカルディ(44分)がゴールを挙げて有利に立ったが、これも長友をはじめとする守備陣の奮闘あればこそだった。
 
 後半も長友は粘りに粘ってスソに決定的な働きをさせなかったが、残り15分を切ってミランがアタッカーの枚数を増やして捨て身の波状攻撃を仕掛け始めると、長友は中央右寄りのスソ、左サイドから右サイドに回ってきたジェラール・デウロフェウという2人の連携に振り回され始める。
 
 すると83分、長友は敵CKの流れからスソと1対1になると、中央へのフェイクに引っかかり縦の突破を許し、クロスを供給される。これをアレッシオ・ロマニョーリに押し込まれ、1点を返された。
 
 さらにラストプレーだった97分には、スソのCKからクリスティアン・サパタにボレーシュートを決められまさかの同点に。2点を先行していたインテルだが土壇場でミランに追い付かれ、まさかのドローで試合は終了した。
 
 試合後、長友はツイッターを更新。こう綴った。
 
「久しぶりの試合で、ダービーは正直痺れたわ。追いつかれての引き分けは悔しすぎるけど、自分がこれまでやってきたことは何一つ無駄ではなかったと確信した。これ知れただけで自分にとっては大きな収穫、自信になる。どんな時も誰よりもトレーニングし、誰よりもリカバリーに気を遣う。継続のみ」
 
 やはり結果には満足していないようだったが、10試合ぶりのセリエA先発で悪くないパフォーマンスを披露できたことに手応えを感じた様子。今夏のインテルはリカルド・ロドリゲス(ヴォルフスブルク)など左SBにワールドクラスを補強すると言われており、長友は放出候補とも噂されているが、このミラノ・ダービーをきっかけに再び評価を上げられるか?

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