南野所属のザルツブルク指揮官、バルサの新監督候補に急浮上!

2017年04月16日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

クライフの下で育った「バルサのDNA」を持つ男

バルサ新監督候補に急浮上したオスカール・ガルシア。実績を考えればファン受けは悪くなさそう。(C)Getty Images

 日本代表FWの南野拓実が所属するオーストリア王者レッドブル・ザルツブルクを率いるオスカール・ガルシアが、バルセロナの新監督候補に浮上している。

 3月1日に現バルサ監督のルイス・エンリケが、今シーズン限りでの退任を発表して以来、後任候補には多くの名前が浮かんでは消えていた。主なところでは、ホルヘ・サンパオリ(セビージャ)、ユルゲン・クロップ(リバプール)、エウセビオ・サクリスタン(レアル・ソシエダ)、ロナルド・クーマン(エバートン)、エルネスト・バルベルデ(アスレティック・ビルバオ)といった面々だ。

 そして、ルイス・エンリケ監督のアシスタントを務めるカルロス・ウンスエが本命視されるようになったのは、パリ・サンジェルマン戦の奇跡の逆転劇の直後から。トップリーグでの監督経験こそないが、バルサを知り尽くし、主力選手と厚い信頼関係を築いている点が評価されていた。

 しかし、先日のトリノでの惨敗(ユベントスに0-3)を受けて、後任人事の風向きは大きく変化。チームの周辺ではルイス・エンリケ監督のカラーを完全に排除しようという動きが高まり、"右腕"であるウンスエを次期監督に据える可能性もトーンダウンしていったというわけだ。

 代わりに浮上したのが、前述したオスカールだ。

 バルサ・カンテラ時代から期待のホープと騒がれた「ガルシア兄弟」の兄で、年齢はL・エンリケより3つ若い43歳(1973年4月26日生まれ)。当時のヨハン・クライフ監督によってバルサのトップチームに引き上げられた人物だけに、バルサのDNAはしっかり備わっていると見ていいだろう。

 引退後はバルサのフベニールA(17~20歳のカテゴリー)を率いた経験もあり、2010-11シーズンには、このカテゴリーではクラブ史上初となる3冠(国内リーグ、コパ・デル・レイ・フベニール、NEXT GEN シリーズ)を達成した。

 カンテラで8年、トップチームで7年、さらに下部組織の監督として2年をバルサで過ごしたオスカールは現在、南野拓実がストライカーとして活躍中(得点ランキング2位)のザルツブルクで監督を務めており、1年目の昨シーズンは優勝、今シーズンも現時点で首位を独走するなど、しっかり結果を残している。

 バルサの監督に就任した当時のジョゼップ・グアルディオラやL・エンリケと比較しても、遜色ない実績を残しているだけに、バルサ・ファンの反応は悪くなさそうだ。はたして首脳陣の決断やいかに?

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
 
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