【川崎】嬉しい移籍後初ゴールのはずが…。奈良が猛省した甲府戦での失態とは?

2017年04月09日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「致命的なミス」と振り返るのは――。

試合後には天を仰いだ奈良。その表情からは悔しさが伝わってきた。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ6節]川崎 1-1 甲府/4月8日/等々力
 
 7分と提示された後半アディショナルタイムも半分を過ぎようとした時だった。1点を追う川崎を救ったのはDFの奈良だった。CKのチャンスで、中村からのクロスにヘッドで合わせると、ボールはふわりとした放物線を描きながら右のサイドネットに吸い込まれた。
 
 奈良にとっては川崎での嬉しい初ゴールである。しかし、試合後の表情は晴れなかった。あるプレーを猛省していたからだ。
 
「あそこでオフサイドトラップをかけたのは致命的なミスでした。オニさん(鬼木監督)からよく『オフサイドトラップに逃げるな』と言われていたのに、あのシーンは咄嗟に出てしまった。修正しなくてはいけないです」
 
 そう振り返るのは90+1分に、甲府の河本に決められた失点シーンだ。甲府のカウンターを受けると、奈良は河本をオフサイドポジションに取り残そうと前に出た。しかし、上手く背後にスルーパスを通され、フリーとなった河本にまんまとゴールを奪われたのだ。
 
「他の場面ではよく守れていたと思います。相手のカウンターにも対応できていたので。でもひとつのミスが試合を変えてしまいました」
 
 その口から出るのは反省の弁ばかりだった。
 
「点を取らなくてはいけなかったので、来たボールに合わせただけです。僕は点を取るのが仕事ではないので、そこに大きなこだわりはありません。ただ、僕のミスからの失点だったので、それを取り返すのは当たり前でした。プラスマイナスゼロではないです。今日はマイナスです」
 
 苦い思い出とともに刻まれた川崎での初ゴール。ただ、この悔しさを糧に23歳のDFはさらに成長してくれるはずだ。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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