「不適切な部分があった」元バルサ会長が『ピケ発言』に苦言

2017年04月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

選手やコーチには拍手で迎えられたが。

今回の騒動により、約3週間後のクラシコではピケに対して相当な圧力がかけられるに違いない。(C)Getty Images

「(リオネル・)メッシやネイマールを脱税疑惑で訴えた人間が、サンチャゴ・ベルナベウ(レアル・マドリーのホームスタジアム)の貴賓席に座っているのが気に入らない。(同じく脱税疑惑のある)クリスチアーノ・ロナウドには何のお咎めもないのに……。マドリーの価値観は好きじゃない」

 3月28日(現地時間)のフランス代表との親善試合後に、スペイン代表のジェラール・ピケが発したコメントが、大論争を引き起こしているのは周知の通りだ。

 当然ながら、バルセロナ側にはピケの意見に賛同する声が多く、代表ウィーク明けにこのスペイン代表CBがシウダ・デポルティバ(バルサの練習場)のロッカールームに現われた際には、選手やコーチ陣から拍手が起こったという。

 ただ、なかにはピケの言葉に苦言を呈したバルサ関係者もいる。

「一部不適切な部分があった」

 そう指摘するのは、バルサの元会長ジョアン・ガスパール氏だ。熱狂的なクレ(バルセロナ・ファン)としても知られるガスパールは、「ピケ発言」の大部分に賛同しながらも、ピケが「マドリーの価値観は好きじゃない」と語った部分について、「価値や感情は自由であるべき。他人の価値観に口出しすべきではない」と述べている。

 レアル・マドリーの関係者が一番反発しているのも、この部分だという。

 祖父がバルサの元副会長で、自身も「バルサの会長になるのが夢」と公言するピケだが、もし本当に将来的にクラブを率いたいと考えるならば、ガスパールの言葉から学ぶべきだろう。

文:ワールドサッカーダイジェスト編集部
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