48か国出場の2026年W杯、アジアやアフリカの枠が倍増! 批判も多いが、「第二の日本」を生む可能性も

2017年03月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

日本もW杯初参戦は32か国出場に拡大された1998年大会だった。

3月28日に日本に0-4で完敗したタイは、ロシアW杯行きの可能性が消滅した。しかし、2026年大会ではこうしたサッカー後進国にも出場のチャンスが。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

 FIFAは現地時間3月30日、2026年ワールドカップの大陸別出場枠案を発表した。
 
 今年1月10日には、2016年2月に着任したジャンニ・インファンティーノ会長の選挙公約通り2026年大会からワールドカップ出場枠を現行の32から48に拡大することを決定。以降、FIFAは各大陸と協議を重ね、最終的には以下でまとまったという。
 
・アジア:8(現行は4.5)
・アフリカ:9(現行は5)
・北中米カリブ海:6(現行は3.5)
・南米:6(現行は4.5)
・オセアニア:1(現行は0.5)
・ヨーロッパ:16(現行は13)
※現時点で未決定の開催国は自動的に本大会出場。当該地域の枠が1つ減らされる。
※残り2枠は6か国によるプレーオフで決定する。2025年11月に開催予定。
 
 ヨーロッパは13→16、南米は4.5→6と強豪国が多くハイレベルな両大陸は微増だった一方、アジアは4.5→8、アフリカは5→9、北中米カリブ海は3.5→6という3地域はほぼ倍増。現行システムではプレーオフ経由でしか本大会に進めないオセアニアにも1枠が与えられた。
 
 出場枠拡大決定後、インファンティーノ会長が「出場枠は16か国増えるが、その中にはワールドカップ出場を夢にも思わなかったような国が含まれるはずだ。そのチャンスが増えることで、より多くの国が出場を夢見ることができる」と語っていた通り、よりサッカー後進地域が優遇される割り振りとなった。
 
 出場枠拡大については決定当初から、「中国や中東のカネを狙っている」、「スポーツ的な理由よりも、政治的な理由」、「拝金主義」など様々な批判の声も挙がっている。
 
 ただ一方で、日本のワールドカップ初出場も出場枠が24から32に拡大された1998年大会。これを契機にサッカー熱がさらに盛り上がり、全体のボトムアップにも繋がった。例えばタイや中国、中東などで同様のことが起こっても不思議はなく、FIFAの狙いもそこにある。
 
 なお、この提案は5月9日にバーレーンで開催されるFIFA理事会で承認され次第、正式決定する見込みだ。
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