「北朝鮮人を奴隷のように…」英紙がロシアW杯の闇を衝撃レポート

2017年03月30日 サッカーダイジェストWeb編集部

コンテナの中で生活させ、死亡者も…。

6万8000人収容可能なゼニト・アリーナ。その荘厳なスタジアム建設の背景には巨大な闇が隠れていた!? (C) Getty Images

 ブラジルが4試合を残して21大会連続の本大会出場を決めたことで、来夏に開催されるロシア・ワールドカップに向けて少しずつ熱を帯びつつある。
 
 そんな最中、英紙『サン』が大会組織委員の闇をリークしている。なんと「大会で使用されるスタジアム建設にあたって、ロシアが北朝鮮人に奴隷のような重労働を強いた」と伝えたのだ。
 
 同紙が伝えたのはノルウェー人研究者のジョジマールの報告書。それによれば、本大会に向けたゼニト・アリーナ(ガスプロム・アリーナ)の建設には、多くの北朝鮮人労働者が関わっており、彼らはスタジアムから数ヤード離れた金網に囲まれた場所で移送用コンテナで生活を強いられていた、という衝撃的な内容をリークしている。
 
 また、北朝鮮人たちは1日17時間労働で8ポンド(約1120円)ほどしか貰っておらず、そのうち一人は心臓発作で亡くなり、さらに4人が感電や落下事故などで帰らぬ人となったというのだ。
 
 この醜態についてロシア人人類学者のアンドレイ・ヤキモフは、北朝鮮政府がロシアの会社に労働者を売っているとし、「彼らは常に監視されていて、外部と関わることはほとんどない。微量な賃金は受け取っているが、その仕事に終わりはない」と語った。
 
 しかし、同紙の取材に対してロシア・ワールドカップの組織委員会は、「大会に関わる全ての移住労働者が法律の下で正しく扱われている」とその事実を否定。「北朝鮮の労働者はわずかであり、人権の尊重は国籍や市民権に関係なく重要なものだ」と主張したという。
 
 それに対してジョジマールは、「FIFAはいかなる人権侵害も許さないとしている。もし、この実態が把握されれば、ワールドカップ・スタジアムの建設であろうとその状況を大目に見ることはないだろう」と警鐘を鳴らした。
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