「愛人の遺体を犬に食べさせた」ブラジル人GKが現役復帰…クラブには抗議が殺到

2017年03月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

クラブのスポンサーが契約打ち切りを発表する事態に。

逮捕された際のソウザ。当人の弁護士によれば、ボア・エスポルテ以外にも、9クラブからオファーが舞い込んでいたという。 (C) REUTERS/AFLO

 ブラジル全国リーグ2部のボア・エスポルテが現地時間3月14日、愛人を殺害したブラジル人GKのブルーノ・ソウザと契約を結んだことを発表。現地を初め、世界中で驚きをもって伝えられている。
 
 現在32歳のソウザは元々、名門フラメンゴでキャプテンを務めるなど、国内で期待を集めたGKだった。しかし、2010年に息子の養育費の支払いを求めて訴訟を起こしていたモデルの愛人エリザ・サムディオさんを殺害。さらに友人らとともに共謀して遺体をバラバラにし、犬に食べさせて証拠隠滅を図るなど、残忍極まりない犯行に及んだ(いまだにサムディオさんの遺体は見つかっていない)。
 
 これにより、2013年に禁錮22年の判決を言い渡されたソウザだが、2015年には獄中結婚をし、さらに模範的な行動などから刑期が短縮され、今年2月24日に釈放されていた。そして、オファーをくれたボア・エスポルテと2年契約を結んだのだ。
 
 ソウザは現役復帰に際して、「仕事に集中する。私にとって重要なのはスタートを切ることだ」と、前向きなコメントを残している。ブラジル紙『グローボ』によれば、ボア・エスポルテのロネ・モラエス会長は、14日に行なわれた会見で次のように語ったという。
 
「今日、我々はソウザが得意とするサッカー選手としてのキャリアを再開できるよう、彼を皆さんに紹介している。これは、過去に間違いを犯したが、裁判所によって釈放された人間に機会を与えるだけでなく、彼に人生を継続するチャンスを授けることでもある」
 
 殺人のみならず隠蔽工作をしたソウザのフットボーラー復帰には反対意見が多く、クラブのスポンサーは次々に契約解除を発表。さらにクラブのフェイスブックページには「これで世界から最も憎まれるクラブになった!!」など怒りのコメントが殺到すれば、公式サイトが抗議運動を行なう人々によりハッキングされる事態にまで発展している。
 
 クラブによれば、服役生活中に体重が16キロも落ちたというソウザは、今後50日から60日ほどで実戦に復帰する予定だという。
 
 すでに釈放され、日常生活を送っているソウザだが、クラブに非難が殺到するなかで本当にピッチに立つことができるのか? ホームサポーターの反応も含めて注目したい。
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