またも「全敗記録」を更新……なぜエメリはカンプ・ノウで勝てない?

2017年03月10日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

2007-08シーズンの初対戦から「全敗」の記録は続く。

バルサの攻撃力を知っているからこそ守戦を選択したであろうエメリ。その采配が間違いだったと全責任を押し付けるのは酷だが……。 (C) Getty Images

[CL決勝トーナメント1回戦第2レグ]バルセロナ 6-1 パリSG/3月8日(水)/
カンプ・ノウ
 
 パリ・サンジェルマンの指揮官ウナイ・エメリが、またしてもカンプ・ノウに沈んだ。しかも今回は、歴史を塗り替えるほどの大敗を喫して、だ。
 
 エメリが初めて監督としてカンプ・ノウでのバルセロナ戦に臨んだのは、アルメリアを率いていた2007-08シーズンの第9節。この試合ではティエリ・アンリとリオネル・メッシにゴールを許し、0-2で敗れている。
 
 当時35歳だった青年監督は、昇格組のアルメリアを8位に導いた手腕を買われ、翌シーズンには強豪バレンシアに引き抜かれたが、その後のセビージャ時代も含めた8年間、カンプ・ノウでは一度も勝てなかった(10戦10敗。コパ・デル・レイも含む)。
 
 昨夏から率いるパリSGは、エディンソン・カバーニやマルコ・ヴェッラッティなど、豪華なタレントを抱えるビッグクラブ。ホームの第1レグでは完璧な準備をして4-0の大勝を飾っていただけに、ついに"鬼門"を克服できるかに思われた――。
 
 しかし、終わってみれば1-6の惨敗。「全敗記録」を更新してしまったばかりか、ベスト8進出をも逃している。
 
 勝負ごとに"たら・れば"は禁物だ。しかし、第1レグ同様、高い位置からプレスをかけるアグレッシブな戦い方を選択していたら、少なくともベスト8への切符は勝ち取れたはずだ。
 
 4点のリードを守るべく、キックオフ直後から自陣に引きこもる作戦を選んだのは、カンプ・ノウの怖さを熟知するエメリだからこそ、と言えなくもないが……。

文:ワールドサッカーダイジェスト

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