【ミラン番記者】本田圭佑のシアトル移籍をリークしたのは選手サイドだ

2017年03月01日 マルコ・パソット

本田がシアトルと話し合いをしたのは間違いない。

先週末にシアトル・サウンダーズ移籍の噂が急浮上した本田。イタリア・メディアはお別れムードだったが……。(C)Getty Images

 その噂は2月24日の朝に急浮上し、瞬く間にイタリア中に広まった。本田圭佑のアメリカ行きが秒読み段階だという。それを聞いた者は一様に首をかしげた。
 
「なんでまたこのタイミングで? 本田はミランとの契約が満了する6月まで、イタリアに残ることが決定したんじゃなかったのか?」
 
 しかし、この日のランチタイムくらいともなると、「すでに本田は荷物をまとめ、飛行機も予約しているようだ」という声があちこちで聞かれるようになる。
 
 行き先はシアトル、移籍先はMLSのシアトル・サウンダーズだ。しかしここから先、噂は色々な方向へと分かれて歩き出す。ある者は「シアトルとの契約はあと少しでまとまる」といい、ある者は「ただコンタクトを取り合っただけだ」と主張する。
 
 では、実際は? 情報源や関係者の話を聞いて私は、この2つの噂の中間というのが最も真実に近いと思っている。
 
 つまり、まず本田がシアトルと話をしたのは確かだ。ほとんどの点において合意もした。もしかしたら年俸などにおける最終的な落としどころまでは決まらなかったかもしれないが、大まかな点ではほぼ話がついて、今後はそれを煮詰めていくという形だろう。近いうちにでも。これらの内容は、イタリアで本田のマネージメントをする人間も認めている。
 
 とにかくこの日は様々な噂の飛び交う、忙しく緊張した1日だった。イタリアのマスコミは本田の移籍に理解を示し、彼との別れも準備していた。後半戦に入っても本田のミランでの状況は、一向に良くならない。いや、それどころか前半戦よりさらに酷くなっている。
 
 なにしろその時点で本田は、公式戦18試合連続でベンチスタートという状態。2017年に入って以降のプレータイムは、1月25日のユベントス戦(コッパ・イタリア)のわずか1分間だ。シアトル移籍騒動後の1月26日のサッスオーロ戦(セリエA26節)を経て、ベンチスタート記録は19試合まで伸び、セリエAではもう10試合連続で出番なしが続いている。

次ページガッリアーニ副会長の否定コメントで一気にトーンダウン。

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