【磐田】「やりたいことの半分しかできなかった」と中村俊輔。一方で「勝点1以上の価値」と掴んだ手応えとは?

2017年02月25日 塚越 始(サッカーダイジェスト)

新天地デビューの第一声は「短かった。あっという間だった」。

中村俊輔にとって、約8か月ぶりのフル出場。「短かった。あっという間だった」とコンディションは万全な様子だ。写真:佐藤明(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ開幕戦] セレッソ大阪 – ジュビロ磐田/2月25日/ヤンマースタジアム

 中村俊輔の磐田での初陣は、スコアレスドローに終わった。それでも中村にとっては、昨季第2ステージ5節・横浜-磐田戦(1-1)以来、8か月ぶりのフル出場。課題が見えたことを含め"収穫"は多かった。

【PHOTO】俊輔が新天地デビュー! FKで随所に見せ場作る
 
「短かった。あっという間だった。それだけ、しっかり準備をして臨めたからだと思う。90分プレーしたが、あまり疲れてもいない。ゾーンに入っていた」
 
 中村は新天地で飾ったデビュー戦をまず、そう振り返った。
 
「やりたいことの半分しかできなかったが、現状のベスト」
 
 C大阪相手に崩されるシーンはほとんどなかった。一方、磐田が作った決定機も限られた。決して満足はしていない。しかし、これが磐田と中村自身の現在地であると受け止めていた。
 
 立ち上がりは「相手が前から来るかなと思ったが、慎重にボールを回して様子をうかがう、開幕戦ならではの立ち上がりになった」。そして後半は「相手がエンジンをかけた」とオープンな展開になり、互いにチャンスを作り出した。磐田も終盤に右サイドを切り崩し、最後はムサエフが惜しい決定的なシュートを放った。
 
「お互いにボールを奪ったあとに帰陣するのが早かった。そのなかで、一回改めて引こうという対応もできていた。ただゴールに結びつける『個』が自分自身も足りないとい思った」
 
 そのように中村は課題を語っていたが、「勝点1以上の得るものは間違いなくあった。それを共有していきたい」と手応えを得ていた。
 
 磐田での背番号10をつけて臨んだ初の公式戦。「新鮮だった」と振り返ったが、"発見"もあったという。
 

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