中国はジエゴ・コスタを諦めていない! 本人次第で数日中の広州恒大行きも

2017年02月20日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

3500万ユーロという法外な年俸を提示されている。

昨夏から盛んに中国移籍の噂が流れているジエゴ・コスタ。ここにきて広州恒大からメガオファーが届いている。(C)Getty Images

 中国スーパーリーグは今も、ジエゴ・コスタに熱い眼差しを注いでいる。チェルシーにとっては迷惑きわまりない話だが、本人は満更でもないはずだ。なにしろ提示されている年俸は、3500万ユーロ(約42億円)という法外な金額なのだから。
 
 極貧の中で育ち、カネに対して貪欲な姿勢を隠さないジエゴ・コスタにとっては、決して無視できないオファーだ。それだけあれば一族郎党を一生養うことができる。
 
 このメガオファーを出しているのは広州恒大。チームを率いるのはルイス・フェリペ・スコラーリで、選手にもパウリ―ニョやリカルド・グラールなど同胞のブラジル人が多い。
 
 実のところ、広州恒大とジエゴ・コスタの代理人ジョルジュ・メンデスの間では、もう何週間も前から合意が成立している。中国の冬の移籍市場は2月28日まで開いており、早ければそれまでに契約が成立する可能性がある。
 
 しかし、チェルシーはエースストライカーを引き留めるために、やはり法外な条件の契約延長オファーを用意している。さすがに3500万ユーロというわけにはいかないが、現時点におけるチーム最高年俸(エデン・アザールの800万ユーロ)のほぼ倍にあたる1500万ユーロ(約18億円)だ。ヨーロッパでは最高レベルの数字である。
 
 メンデスがすでに広州恒大と合意しているとはいえ、もちろん最後は選手本人の意思次第。今冬に同じくチェルシーから中国に去ったオスカール(上海上港へ)とジョン・オビ・ミケル(天津泰達へ)に続くのか? はたしてどんな決断を下すのか。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
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※当コラムではディ・マルツィオ氏のオフィシャルサイトにも掲載されていない『サッカーダイジェストWEB』だけの独占記事をお届けします。
 
【著者プロフィール】
Gianluca DI MARZIO(ジャンルカ・ディ・マルツィオ)/1974年3月28日、ナポリ近郊の町に生まれる。パドバ大学在学中の94年に地元のTV局でキャリアをスタートし、2004年から『スカイ・イタリア』に所属する。元プロ監督で現コメンテーターの父ジャンニを通して得た人脈を活かして幅広いネットワークを築き、「移籍マーケットの専門記者」という独自のフィールドを開拓。この分野ではイタリアの第一人者で、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープしてからは、他の欧州諸国でも注目を集めている。
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